中世の騎士が現れた。
全身、鉄の鎧に覆われていて、
右手には剣、左手には盾を持ち、馬に跨っている。
ヨーロッパのとある騎士団に所属している、名前を“メイ”と名乗った。
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その騎士にコンタクトを試みた。
ーーなぜ戦っているのですか?
ーー正義のためだ
ーーいつまで戦うつもりですか?
ーー勝つまでだ
驚いたことに、彼は、死んでいることを自覚していないようだ。
ーー何だって? 俺は死んでいるのか!?
いまだに生きていると思っていて、戦い続けている。
そして、最後にこうつぶやいた。
ーー戦いのない世界に生まれたかった
現れた時は闘志満々だったが、最後はうなだれて去っていった。
彼を浄化できたかどうかわからないが、心を穏やかにすることはできたようだ。
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終戦の日に、平和について考えた。
世界平和を望むのであれば、
その願いを、自分の外側ではなく、内側に向けてみよう。
そして、自分の過去生に負った戦いの傷を癒やしていこう。
なぜなら、その傷が癒えない限り、
今生や未来生のどこかで再び、戦いの感情が浮上するかもしれないからだ。
「自分の内側にある戦いの感情をクリアにし、自分自身を平和にする。」
そのように考える人が増えれば、自ずと世界平和に近づけるのではないか。
中世の騎士と出会って、
平和に向けて、自分ができることは何かを考えた。
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※これはヘミシンクでの体験を基にした物語である。