大阪府が行っているアドプト・プログラムをご存じでしょうか。

http://www.pref.osaka.lg.jp/ikedo/kyodo/adopt-top.html

アドプトとは英語で「取り入れる」「養子にする」といった意味があります。


役所ではなく、地域の方が河川や道路を「養子」として可愛がる、清掃や美化活動などを行うといった意味でこの名称がつけられているようです。


地域住民が主体となり、行政がフォローしていくシステムで、大きくはボランティア活動と捉えて頂いていいかなと思います。



大阪府では平成12年ごろからプロジェクトが始まり、私が勤務していた事務所でもいくつかの設立や活動に携わりました。



このアドプト・プログラムこそ、次の行政、まちづくりの一手です。


今後、自治体における公共施設の「維持管理コスト」は増加し、私たちの肩に重くのしかかってきます。


道路や河川、港湾施設など日本中にインフラは充実しましたが、今後施設の老朽化を迎えていきます。それに伴い維持管理コストがますます増大していくことが懸念されています。


道路標識が落下した事案や、地下に無尽に張り巡らされた上下水などの管渠が破損し道路陥没を起こしたり、アメリカでは橋梁が落下した事案もあります。


当時米国で試算された「橋梁の修繕見積もり」が全米で数兆円か数十兆円と試算されていた記憶があります。


行政機関だけでは、税金を投入するだけでは、今後の公共施設の維持管理は限界に来ます。


そこで地域住民の方が、道路や河川、港湾施設の清掃・美化活動などを通じで維持管理の一端を担っていただく。


役所の職員だけでは発見できない公共施設の劣化なども発見の可能性が高まります。


もちろん活動を通じて地域のネットワークや安心安全のまちづくりにもつながります。


この素晴らしい活動も大阪府では導入から15年以上がたち、参加団体も大幅に増大するとともに大阪府に求められるニーズも多様化しているようです。


3月3日にこのアドプトプラグラムの在り方懇話会第一回目が開催され、専門家の方々から意見を賜りながらプログラムの修正・改善を行っていくとのこと。


次の時代を支える大きな一手であるアドプトプログラム、ぜひお見知りおき頂き、ご興味を持っていただければ幸いです。


大阪府 アドプトプログラム