先日の臨時議会の顛末について説明不足でしたので追記します。

特に大阪府議会と堺市議会に自民党府連から提出された議案について相違点があり、臨時議会当日に混乱をきたしたと記載いたしました。


大阪会議の規約修正については提出会派である自民党府連から規約修正の議案提出があり、臨時議会が開催されました。


まずこの臨時議会が開催された時点で、知事の自治権侵害による再議がなされることは想定済みでした。想定できていなかったのであれば一連の流れに携わる府議としてそれはそれで議会人失格です。



臨時議会において、自民党府連出の規約修正案について、8条の「議題の選定等」が知事の自治権侵害にあたる恐れがあり、その理由をもって再議にかけられるだろうことは、今回の流れの中にいる自民党府連であれば当然に想定済みだったわけです。


臨時議会当日の流れについては、前日までに各会派の動きを勘案し、「知事の再議も含めて」「15時30分時点で終了する」段取りでした。

これは当然全会派が事前に知っています。


では何が問題だったのか。

15時30分の閉会に向けて段取り通り、最初の本会議を開催し、大阪会議の規約が可決し知事の再議が提出されました。

当然ここまでは事前に調整済みですので問題なかった。


再議が提出され本会議が休憩。

その後「議会運営委員会」が開催され、15時30分に本会議。


の予定でした。


この本会議前に開会される予定だった議会運営委員会が自民党府連の「遅刻」により大阪維新・公明党が席についているものの開会が遅れました。


この「遅刻」、単なる「遅刻」ではなく、自民党の代表者が申し訳なさそうに入室されたのち、「会派間で調整のためもう少し時間がほしい」というものでした。


真摯な態度でお願いされたため、「そもそも自民府連が開催を依頼した臨時議会」が、「自民党内部の調整のため開会が遅れる」ことになるにも関わらず、とりあえず出席委員の了承により、議会運営委員を自民党の調整が済み次第、再度、議会運営委員を開会する旨了承し、予定されていた議運が一度中断することとなりました。



さてここで、もう一度申し上げますが、臨時会当日の動きについては事前に全て各会派が把握しています。

知事から再議が提出されることも、そしてその内容が文字の一言一句を想定できていないにしても、知事の自治権侵害であることは、一連の流れに携わった府議であれば「誰でも当然に想定できるのもの」です。



府議会で再議にかけられ、規約の修正が否決されたとしても、翌日の堺市議会において、知事の再議を受けて修正するという表向きの理屈は当然通ります。

問題は、この流れも含めて事前に会派間で「調整済み」であることが当たり前でした。


そうであれば府議会臨時会において、提案会派である自民党府連の「議会運営委員会遅参」や「知事への再議取り下げ要求」(実例上、再議の取り下げが不可であることは当日判明)などのドタバタ劇については発生するはずがなかったものです。


事前に、十分、全て想定し、調整できるレベルの事柄ですから。


ようは

自治体間の調整会議を提案している会派が、

事前に調整できるレベルの事柄について

少なくとも堺市議会との調整が未了で、

議会運営委員会の開会が遅れ、

それにより本会議の開会が3時間遅れる

という事態は発生しようがありません。



大阪会議は、来春から始まる自治法改正による調整会議の先取りモデルと記載しましたが、その自治体間の調整ができていないことが一番の問題であると指摘した次第です。


自治法の趣旨にのっとり「自治体間に重複する事務について調整をはかる」すなわち地制調が指摘している通り二重行政を解消し効率的な自治体運営を目指すことが「大阪会議」に求められています。


広域行政の在り方を考える、程度の議題では屋上屋を架すもので意味がありません。
(以前にも記載したように「りんと」などすでにそういった会議体はあります)


重複する行政事務の解消、効率化により行政財産の選択と集中。


自治体の形そのものについて問題提起をするのか、話し合いで解決していくのか。


大阪会議が機能しない今、もう一度真剣にあり方を考えるべきだと思います。