さて、もう一つの二重行政の概念。

広域行政事務です。

港湾や河川、道路など。


例えば道路。

わたしの街、淀川区内の府道は大阪市役所が維持管理します。

隣接する豊中市内の府道は大阪府庁の管理です。


たとえば大阪府庁の職員が道路維持管理の通報を受けたとして。

境界付近でトラブルがあった際、現場にかけつけたものの、実は豊中市域ではなく大阪市域に問題があった場合、大阪市役所の対応になり、府庁がこれを対応することができません。

河川でも然り。

右岸は豊中市域で左岸が大阪市域。

この場合も、一つの河川なのに管理事務はまたがります。

目の前に問題があったとしても、これに手を出すことができません。

大阪全体でみれば、本来一人で済む対応も、二人雇わなければならないことになります。

平均年収を主査級の670万円とし、40年雇えば2億4000万円の人件費。

http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/14628/00000000/model_26.pdf

広域インフラ整備に係る事務は、境界を意識せず維持管理を行った方が遥かに効率的なわけです。

とくに大阪は全国で二番目に狭隘な土地。そこに人口が密集しています。

広域インフラ事務は広域自治体に一元化した方が効率的、効果的、というわけです。