現在自宅の新築を希望されている方から相談を受けています。
土地も現在探し始めており、ご自身で希望エリアの不動産業者を廻っているとのこと。
幾つか希望に叶う土地が幾つか見つかり、
それぞれの土地ごとにメリットデメリットを、設計者としての観点からアドバイスをしています。
敷地に関わる法規制、擁壁の状況や設備工事の必要性、近隣の状況等々、
自治体のwebやgoogle map等、ネットで分かることもありますし、
写真や現地を見れば分かることもあります。
昨日も夜遅くまで、電話で話をしていましたが、
そこで思うのが、土地探しの大変さでしょうか。
その土地に住宅を建てるとき、クリアすべき法規制、
生活パターンと想定レイアウトから、ケアすべき周辺の状況を
インプットして土地が見れれば、いいのでしょうが、
これから初めて、住宅を建てようとする人には、難しいことでしょう。
不動産業者が説明することに関しても
取引に関して、重要説明事項としては、必要十分かもしれませんが、
住宅を建てることに関して、決して十分ではないのが実情でしょう。
(本来ならば、十分なリサーチと適切な説明が必要だと思います)
提示する参考プランについても、木造3階建て、○○○○万円。
それ自体も、新防火地域で準耐火構造にしなければならない等々を考えれば
かなり難しい金額だったりします。
また建物も北側斜線、道路斜線で斜めに切られ、
天井高も最低限だったりもします。
擁壁や都市計画道路の指定に関しても、具体的な説明もほとんどなく
役所へ確認すると、法規制にまるまる掛かっていることも
(不動産業者が言っていることと違う!)
以前の検討ではありました。
不動産業者の意向は、分かります。
(でもそれで良いのでしょうか?)
買い手としては、自分に専門知識がないなか、
そのような情報の中で、判断しなければならず
本当に難しいことだと思います。
さらに「隣の人もその土地の説明を受けています!」
と言われることも.....
数千万円の買い物を、即断しなければならない状況もあり
そこで冷静な判断はなかなできるものではないでしょう。
専門家として、必要なアドバイスはしていますが
ご本人達のみで、その判断をするのは、難しいことだと思います。
このブログを見ている方で、土地を探している方がいらっしゃれば、
惑わされず、冷静な判断をしてください。
必要であれば、アドバイスは致します。