ジョン・エヴァレット・ミレイ | 横山武志建築設計事務所blog

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若手建築家のアイデアの素

渋谷、Bunkamura「ザ・ミュージアム」にて
「ジョン・エヴァレット・ミレイ展」を見に行く

http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/shosai_08_jemillais.html


ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829-1896年)は、19世紀のイギリスを代表する画家。
英国ヴィクトリア朝絵画の巨匠とも言われ、今回は彼の10代から晩年に至るまでの
大規模な回顧展。彼の画家としての人生が一望出来る。

今回の展示の目玉は、何と言っても<オフィーリア>(1851-52年)
「ハムレット」の悲劇のヒロインのまさに死する情景が繊細なタッチで
表現されている。

その深い悲しみを映す表情、ドレスに水がしみ
次第に重みを増し、腰が落ち、徐々に沈み行く姿
そして、様々な比喩が込められた草花たち

主題は、「オフィーリア」であろうが
作者の意図は、描かれたすべてなのかもしれない
そう思わせるほど、隅々までその技巧と緻密さに魅了されてしまう。

彼がこの作品を描いたのは、22-23歳に掛けて。
1848年に「ラファエル前派兄弟団」を結成し、
古い慣習に囚われた美術界に一石を投じ、
革新的芸術運動を起こしていく。

その頂点が、この<オフィーリア>
この作品に、彼の欲望がすべて出し尽くされてように思える。

彼の生涯の作品を通読することにより、
その考えは、確信に変わる