
資料は、松坂屋京都染織参考館が呉服意匠創出のために収集したものであり、そのコレクションの中から江戸時代初期より後期までの小袖と、雛形本や調度品が公開されている。
「小袖」というのは、江戸時代の衣服の主要形態であり、
主として上層階級の女性が呉服商にオーダーしたものだという
そのモチーフは、鳥や草花、風景が用いられ、
日本人の代々受け継がれて来た、季節感とセンスが
存分に表現されている。
構図も遠近感、立体感があるものが多く
掛け軸、屏風絵、襖絵等で表現されていた日本美術の蓄積が、
ここにも現れているように思える。
それに重要な役割を果たしているのが
「雛形本」であろう。
今回の展示の中にも、雛形本とほぼ同じ図案の小袖がある
「雛形本」は今で言う「ファッション雑誌」
江戸時代の女性も呉服商の店内で、「雛形本」をパラパラ捲りながら
あれやこれや、「あの奥様よりも良い物を!」(笑)と
話しているような光景が目に浮かぶ....
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会場:サントリー美術館
(港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンサイド ガレリア3階
会期:2008年7月26日(土)~9月21日(日)
※作品保護のため期間中展示替えがあります。
前期:7月26日(土)~8月11日(月)
中期:8月13日(水)~9月1日(月)
後期:9月3日(水)~9月21日(日)
開館時間:〔日・月・祝日〕10:00~18:00
〔水~土〕10:00~20:00
※いずれも最終入館は閉館30分前まで
休館日:火曜日