男は クヤシサっちゅう エサを食って
さらに男らしくなると だれかが書いとった
おいどんも そう思うばい
男おいどん / 松本零士
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自分の中で「男おいどん」のブーム再来。
他人とは思えなくて泣ける。
どんな内容かと言うと、
「仕事も無い、学校も行けない、という怠惰な主人公の四畳半での生活を描いているマンガ」
身も蓋も無いけれど、そんな感じ。
モテない、仕事無い、学歴無い。
美形な人達にバカにされ、その日に食うものにも困る有様。
それでも、主人公の「おいどん」のどんなに貧しくてもみじめでもひたすら「男」である事を貫き通す。
「いつかみちょれ」と希望の火だけは決して消さない。
万人向けでは無いけれど「自分は他人よりも劣っている」と感じている男は死んでも読むべき名著。いや、怪著。
ニートがどうのネットカフェ難民がどうの、というこのご時世、「男おいどん」は再評価されてもいいと思うなあ。
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松本零士インタビュー「夢は宇宙へ」(6)「男おいどん」さながらの下宿生活 (1/3ページ)
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/game/080923/gam0809232030002-n1.htm
「男おいどん」「銀河鉄道999」「ザ・コクピット」の頃は全てが輝いていました。
でも最近は作品も良くないし、歌詞の盗作で噛み付いたり著作権延長でゴチャゴチャ言ったりとダメ感あふれます……悲しいなあ。
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格差社会が話題になるにつれ、「蟹工船」がブームになっているらしいですな。
小林多喜二「蟹工船」突然のブーム ワーキングプアの“連帯感”
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/080514/bks0805140802000-n1.htm
読んだこと無いんですけど、イマイチ手が出ないなあ……と思ってたんですが、コミックバンチでマンガ連載がはじまって俄然面白くなってきました。何故かというと、マンガの作画が
「ワシズ―閻魔の闘牌―」
http://kinma.takeshobo.co.jp/original/story/washizu/index.html
の原恵一郎なんですよ。
つまり、蟹工船に載っている監督(よくしりませんが)が「ワシズ」の顔な訳です。
もう、すごい没入感!超格差社会!ペリカ万歳!(これは違う)
いやもうこの際、福本伸行に作画依頼して欲しいデス。