テーブルを見渡してカモが一人も見当たらなかったら、
カモが一体誰なのか、答えは明らかである。
/ ポーカーの格言
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「ゲームと現実の区別がつかない」
って言う言葉があるじゃないですか。
コピーとしては優秀だと思うんですけど、まあ世の中広いですから、真に受けちゃう人も居るわけです。
無知だと責めるのは簡単ですが、ここはひとつ相手の立場になって考えてみよう。
「真に受けちゃう」ってのはやっぱり理由があると思うんですよね。
まず「ゲームがもの凄いメディアだと思っちゃってる」ケース。
ゲームをやらない人にありがちな、圧倒的な勘違い。もう今のテクノロジーならサブリミナルも極まって映画「トロン」的な体験が現実に起こっちゃってるんだろ?的な。そんなに影響力があるのなら、みんなもっとゲームを買って僕らはウハウハな訳ですよ。察しよう!はい次。
「ゲームオタクは超進化していると思ってる」ケース。
生態のよくわからないオタクを神話化して「毎日スーツ着て電車に乗って会社に行ってる俺たちとは違うんだろ?ひたすらゲームをやり続ければ、精神ごとその世界に入れるんだろ?」という勘違いというかむしろ願望。無理だって!2Dだもの!死ぬほどゲームをやっても現実からは逃げ切れないよ。
次。
「本当に現実とそれ以外の区別ができない人」のケース。
もちろんゲームも現実もゴチャゴチャ。
たぶん、解離性障害とか離人症とかそういう類の病気です。病気だから治ります。
森教授とかも早く治そう!
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そんな森教授が提唱中のゲーム脳。
以前「と学会」の会長が
トンデモ『ゲーム脳の恐怖』
http://www.tv-game.com/column/clbr02/
で、本の内容の矛盾を暴きまくって遊んでいたのですが、新しい記事の
斎藤環氏に聞く ゲーム脳の恐怖
http://www.tv-game.com/column/clbr05/index.htm
では、「森教授は脳科学そのものをほとんど知らない」という驚愕の事実が発覚。
しかも変な計測マシーンを売るための手先に使われた疑惑が浮上して大盛り上がり。
もうリンチの様相を呈してきました。
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上の記事にもあったんですが「ゲーム業界は『ゲーム脳の恐怖』に反論しないのか?」という話をたまに聞きますよね。細々とはあるんですけどね、大きな反撃にはなっていない…ように見えますが、全然そんなことはないです。
森教授がやらかした方法論と似たような方法で大反撃しました。脳トレです。
「教授の権威」を使って「脳年齢」なる検証不可能な言葉で巧みに不安を煽り、莫大な利益を上げたわけです。ほかにも胡散臭いソフトに「声から感情を読み取る」とかもありますな。
世にも稚拙な理論で「ゲーム脳」を説く森教授。
適当な教授を引っ張り出して利益を上げるゲーム業界。
なんだか判らないけれど、煽られてゲームを買ってしまうユーザー。
現実とゲームの
区別がつ いていな いの は
いっ たい だ あ れ だ ?
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ところで、
長い腕 / 川崎 草志
http://www.amazon.co.jp/%E9%95%B7%E3%81%84%E8%85%95-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%B7%9D%E5%B4%8E-%E8%8D%89%E5%BF%97/dp/4043746016
これって面白いんですかね。
ゲーム制作会社の様子がリアルに描かれているそうですが。
気になる。