【韓国 江原道】 韓流を通じて出会う江原道の名所:束草アバイ村


写真:束草アバイ村、出典:江原道公式ブログ

束草(ソクチョ)アバイ村はソン・スンホン、ソン・ヘギョ、ウォンビン主演のTVドラマ「秋の童話」ロケ地で有名になった場所です。 村の小さな雑貨屋がドラマ「秋の童話」の主人公ウンソの家として登場してから、世界中の人々が訪れる村になりました。村のあちこちでドラマの看板が目にすることができます。 


けれども、このアバイ村を韓流ドラマのロケ地だけとして見たなら、ここに住む人たちはちょっと残念な気持ちになるかも知れません。 この村は胸の痛む韓国の歴史にまつわる土地でもあるからです。


束草は地域全体が朝鮮戦争当時、北朝鮮から避難して来た人々が定住して大きくなった港町です。 中でもアバイ村は、本来人が暮らせなかった砂浜に故郷に帰れない人たちが徐々に集まってできた村。ここに最初に定住した住民は、腰程もある深さの土地を耕し、窓と出入口だけが地上にある洞穴のような家を作って生き伸びたといいます。 1970年代中盤になってからようやく、住居を改築できたそうです。


写真:束草アバイ村、出典:江原道公式ブログ

アバイ村の行政区域としての正確な名称は"大韓民国 江原道 束草市 清湖洞(チョンホドン)"。 清湖洞には咸鏡道(ハムギョンド)から下って来た避難民が多く暮らしていたので、「おじさん」を意味する咸鏡道の方言「アバイ」を使ったのが村の名前の由来です。なぜ束草に避難民が多く集まったのでしょうか?理由はただ一つ故郷に近かったから。急な状況下で何も持たずに避難して来た彼らにとって、束草は故郷に戻る日までの生計を維持する手立てがある場所でした。 男たちは漁船で漁を、女たちは漁れた魚を網から外す仕事で、貧しく厳しい時期を忍んだそうです。 

このアバイ村が1990年代後半に入って束草を訪れる観光客から新しい名所として知られ始め、2000年以降江原道を代表する観光地になったことは幸運でした。 このような背景を知った上で束草を訪れると、その意味も違ってくるでしょう。


アバイ村を代表する名物は3つ。ケッペ(渡し舟)、イカのスンデそしてアバイスンデです。


写真:束草アバイ村のケッペ(渡し舟)、出典:江原道公式ブログ

ケッペと呼ばれる渡し舟は、束草市内と清湖洞のアバイ村の間を繋ぐ束草港の水路を繋いでいます。 長いロープ2本を結んでおき、鉄線1本に船を1隻ずつ固定させて、鉤を鉄線にかけて手繰り寄せることで船を前に動かし前進します。 乗船客はお年寄りや体の弱い方を除いて全員が力を合わせて鉤を引き、船を前進させて青草湖(チョンチョホ)水路を渡ることができるのです。

ケッペは人の力を使った無動力水上交通としても面白く、青草湖周辺の漁村の雰囲気も味わえる、魅力ある観光コースです。 ケッペの利用時間は午前4時30分から午後11時までで年中無休。 料金は片道200ウォン。 ただし、村の住民は無料で利用できるんですよ^^


写真:ドラマ”秋の童話”ウンソの家、出典:江原道公式ブログ

韓流ドラマを通じて束草を知った方にとって、「ウンソの家」は必須コースでしょう。現在、ウンソの家は香ばしいイカのスンデとお腹を満たしてくれるスンデクッパが美味しい店として生まれ変わりました。 代表メニューのイカのスンデは、いろいろな具材がイカの胴いっぱいにぎゅっと詰められた料理です。



出典:江原道公式ブログ


ウンソの家ではイカのスンデに卵の衣をつけてさらに焼くので、香ばしくまろやか。お好みでアミの塩辛や醤油をつけて食べると美味しいですよ。

お腹が空いていたら北朝鮮スタイルのアバイスンデスープはいかがでしょうか。 もち米が入って、もっちりと味わい深いスンデとレバーなどの内蔵がたっぷり入っています。 白いスープにヤンニョムジャン(たれ)やアミの塩辛で自分の好みに合わせて味付けしていただきます。 揚げ物(ティギム)がお好きな方はイカやエビのフライを追加しても良いですね。

空腹を解決したら、清湖洞海辺の真っ白な砂浜の景色を楽しみましょう。 こちらは秋の童話でテソクがウンソの病気を直してほしいと祈った場面が撮影された場所なんですよ。

そうそう、慣れない束草でもし道に迷ってしまったら、「江原道無料外国語通訳案内サービス」を是非ご利用くださいね。


そしてソウルからアバイ村に行く方法は下のとおりです。

・ソウル高速バスターミナル(地下鉄3号線高速ターミナル駅) →束草高速バスターミナル(約2時間30分、18,100ウォン)

・東ソウル総合ターミナル(地下鉄2号線江辺(カンビョン)駅) →束草高速バスターミナル(約2時間30分、17,200ウォン)

 

・束草高速バスターミナル→ 1,7,7-1,9番バス→ケッペ入口下車→アバイ村までケッペと徒歩で280m移動(約22分、バス停9つ、合計4.13km)

・束草高速バスターミナル→ 9-1番バス→観光水産市場下車→アバイ村までケッペと徒歩で504m移動(約27分、バス停9つ、合計4.45km)


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