2/16

ライブを無事終えて

沢山の豊かな愛あふれる賛辞を頂いた

私はまだまだこれからも

人前で歌っても良いんだと自分に許可を出し

これからも歌おう、演奏しようと再決意した


その翌日


20年近く闘病していた大事な大好きな友達が

ついに旅立ってしまった報せを受けた


私より先に天国に行くことは

ずっと前から分かっていたけど

2/16のライブには来てくれる事になっていたから

予想外の急悪化だった


肉体の死を悲しむというより

もう二度と会えないという悲しみの方が大きかった

彼女はこれまでも通院の都合で何度も私の家に泊まりに来ていて

何気無い夕餉を一緒に楽しんだものだった

いつも私のくだらない話をニコニコと穏やかにひたすら聴いてくれて時に大笑いしてくれて

彼女を笑わせる事はとても嬉しかった

私には絶対に否定したりアドバイスしたりしない人だった

常に遠慮深く 穏やかで優しくて

自分の病気を真正面から受け止め真摯に、几帳面に治療に取り組む強さを持っていた

思い通りにならない生活の中で

常に自分の余命を感じ考えさせられながら

誰の事も責めず 自分も責めず 運命も呪わず

淡々と美しく生きていた

その彼女が肉体とお別れした

最後にお見舞いに行けた時

会話は出来なくても沢山笑ってくれた

お母さんがそばにいたから、抱きしめる事がためらわれて

別れ際に何度も頬を撫でる事しか出来なかった

痩せていても

すべすべで滑らかで温かい

その頬の感触は忘れたくない


大好きな友達が天国に引っ越したその4日後


私にとって「孫」という人間が地球に引っ越してきた

元気いっぱいの女の子だ


長男が結婚した時も人生の彩を感じたけど

新しい命のお出迎えは更に華やいだ


行ってしまった命もあれば

やって来る命もある


たった数日でこんなに祝福が続くとは

(卒業と入学だね)


人生何があるか分からないね


分かっているのは


今生きているここを大事にした方がいいなって事


あっちとこっちと

境目があるようで無いのかもしれない


そんな事を考えています


ライブ会場の下北沢の空