初日

セルフ祝福したものの(ふざけた表現になってるけど至って真剣)

その後確実に熱は上がって行き

ピーク時には噂通り正真正銘の高熱39°になり

それでも何故かさほど身体は辛くなかった


水分摂る

オシッコ出る

熱測る

寝る


この4つのアクションをひたすら繰り返している間にも

どうしても職場の事が頭から離れなかった


濃厚接触者になって休む時も

更に自分が陽性になって休みが長引いた時も

熱でボーっとしながらも職場の責任者に電話でグサグサと淡々と業務上の連絡事項やら愚痴やらを話された時間が

どうにも私をえぐっていた

友達や家族は私の体を案じてくれるのに

この会話にはその空気は1ミリも存在しなかった

私のせいで現場は大変な事になっていると終始責められている気持ちになった

それは事実だけど、このご時世100%自分はコロナになりません、誰にも全く迷惑なんかかけませんと言い切れる人なんているのだろうか

何でこの人は自分の保身しか頭にないんだろうか

そんな思いで悲しくて悔しくて押し潰されそうだった

そんな事気にしないで回復する事に集中すればいいのに、弱っている時は難しい

弱っているから尚更被害者意識も強まっているし


そんな中である夕飯時

夫が用意してくれた食事を静かに口に運びながら

あったかい白米を噛み締めた途端

全てが逆だったと急に気付いた


私には「冷たい上司しかいない職場で働くしかない状況」ではなく

「こんなに長く休んでも戻れる職場が確実にあるのだ」というありがたみにうちのめされたのだった


どう考えても私は恵まれているのだった


誰と比べて言っている訳でもなく

突然そう気付かされたのだ


職場に戻る時に謝罪だけはしたくないと頑なに思ってた

悪い事をしたせいでコロナになった訳じゃない

迷惑はかけたけど私のせいじゃない

だから謝りたくないと


だけどこの事に気付いたら

素直に職場の人達全員にお礼が言える

謝る事も出来る

自分を卑下しないまま素直な気持ちで頭を下げる事が出来る

そう思ったら嬉しくて嬉しくて


食べながらボロボロ泣いた


私は誰とも敵対したくなかった

自分の環境に感謝せずにはいられない、そういう人でありたかったから


誰からも強いられる事なく自然に有難い気持ちになれた事が

今回の壮大なギフトだった

初日に祝福を感じたのはこの事だったのかもと

こじつけかもしれないけど思った


当たり前の事なんか無いんだよとか

周りの存在に感謝しましょうとか

そういう手垢の付いた外側の言葉で無理やり自分を納得させるのじゃなく

自分でガツンと気付けたのは本当に良かった


初日の夕飯

熱がグイグイ上がっていくのに何故かこれが1番食べたくて夫にリクエストw

やっぱりママーのミートソースは美味しいなあ😝😝😝