悲しいってこういう気持ちなのか

悲しいってこんなにやり切れないのか

この年にして今更噛み締めている


先日

次男の幼馴染が22歳の若さにして亡くなった

約1年半ほどの壮絶な闘病の果て

苦しんで苦しんで

頑張って頑張った果てに旅立った


彼のママとは親しかったから

折に触れ励ましていたけれど

我慢強い彼女は自分からは愚痴をこぼす事が無かったので

初めて辛さを話してくれた時はもう自宅看護の段階に入っていた

去年の秋に大きい手術を受けて、そこからはリハビリを頑張って普通に生活していくんだとばかり私は思っていたものだから

その時間の無さに暗澹とした

それがたった10日ほど前の事だ


そこからあっという間に急変してしまい

次男はほぼ毎日お見舞いに行っていたけど

会話は殆ど出来ず

それでも、駆け付けた友達数人の声を聴いてもらえたのは唯一の救いだったと思う(思いたい)


私はこの世の理不尽さを大いに嘆いた

こんな良い子がどうしてこんなに苦しまなくちゃいけないのか

どうして他の子と同じように未来を迎える事が出来ないのか

彼のママの苦しみも想像を絶する

代われるものなら今すぐ代わりたい

自分の寿命を今すぐあげたい

どんなにそう思っただろうと


いつか誰でも必ず死ぬけれど

何も今じゃなくたっていいじゃないか!!

しかもどうしてここまで苦しめられなきゃいけないんだ?!

ってずっと考えてた

私のこんな感傷はクソの役にも立ちやしない

私がこんな事を考えたって彼やママの苦しみは1ミクロンも減りはしないのに

悲しみが私を捕らえて離さない日々が続いた


でもね


やっぱり悲しみに捕まっちゃいけないんだよ

彼やママを思う気持ちは大事にとっておいて

そのまま生きていくしかないんだよ


楽しい事や幸せな事ばかりじゃなく

辛い事、悔しい事、ムカつく事

そんな気持ちも状況も全部まとめて

愚痴も毒も全部まとめて引き受けて飲み込んで

これからも死ぬまで生きていくしかない

何があってもだ

そうする事が残った人間の役目だと

彼が教えてくれた気がする


次男が人の死を間近に見たのは生まれて初めてで

それが自分の同級生だなんて

本当に貴重な学びだったと思う


空からみんなを見ててね

後からみんな、それぞれのタイミングで

いつか必ずそっちに行くからね