大学受験 英語勉強法〜センター英文法(2006年度本試①)/解説編〜 | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

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中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

前回『センター試験』の2006年・本試、その問1~問3の問題を示しましたので、今回はその解説を行っていきますね。


問1.You must leave now; (   ), you will be late for your social studies class.
  ① instead    ② therefore  
  ③ otherwise   ④ accordingly


《解説》
セミコロンより前で「今出発しないといけない」と言っており、セミコロンより後ろでは「授業に遅れるよ」と述べているので、空所には「さもなければ」という意味が入ればOK。よって③otherwise「そうでなければ」が正解


問2.Mr. Suzuki gave up smoking for (   ) of his health.
  ① the care    ② want  
  ③ aid       ④ the sake


《解説》
ここは熟語の問題。"for the sake of ..."で「~のために」となり、④が正解


問3.Solving the problem was more difficult than (   ).
  ① we had thought   ② our thinking
  ③ our thoughts     ④ we did


《解説》
もともと『比較』は『似ている2文による2文の合成』でできている。

たとえば、I am taller than he.という文であれば、I am tall.+He is tall.といった文からできている。

また、I have as many books as he does.という文であれば、I have many books.+He has many books.といった文からできている(doesは代動詞)。

このように、『比較』は『似ている2文=一部対比が入っているが、全体としては同種の文』の『2文の合成=接続詞のasやthanによって2文を1文にくっつけている』ということになる。

これを前提に考えると、パッと見thanの前後で全然違う英文が感性しそうである。

ただ原則通り考えると、『似ている2文』になっているはずなので、それを踏まえてもともとの2文を復元できるものを考えていこう。

すると、①であれば、Solving the problem was difficult.+We had thought (that) it(=solving the problem) had been difficult.という2文を復元できるので、①が正解


《研究》
なお、上記の例文で言えば、"tall"や"many books"のことを『比較の基準』と呼び、asやthan以下に復元することができるのが『比較』の鉄則と言える。

この問題で言えば、moreが付いているdifficultが『比較の基準』。よってthan以下には、difficultが復元できるような英文が書けなければならないということになる。

もちろんdifficultだけを復元しても『似ている2文』にはならないので、『似ている2文』にするためには、"solving the problem was difficult"全体の復元が必要となる(なお、今回は時制は変わる)。


こういったことを正確に把握しておかないといけないのが『比較』という分野の難しさですね。

以上、解説でした。