ちょっと後輩を育てる立場の塾講師目線のコメントを。
そこで今回は『後輩は育てるべきなのか、勝手に育つものなのか』ということについて書いていこうと思います。
●職人気質の僕の目線からの意見●
前期入試の合格発表があり、残すところもあと少しとなってきたこの時期は、次の代を探し始めるときでもあります。
代ゼミ・河合塾・駿台のような大手予備校は特定の時期に募集をかけ、そこにある程度の経験を持った講師が応募することによって採用の可否が決まります。
いろんな基準はあるようですが、いろんな意味で幅広い講師を採用しているのは河合塾。
表向き35歳までと言っておきながら、それほど若い年齢では採用しない代ゼミ。
ペーパーテストの出来を重視している様子の駿台。
と、三者三様の採用となっています。
とはいえ、こういった予備校は『ある程度経験を積んだ即戦力となるプロ講師』を求めていることに変わりはありません。
もっと言えば、『採用してから育てる』という発想はないわけですね。
そんな中で、僕が出講している現役生対象の塾では、これとはまた違ったスタイルで採用を行っています。
基本的には大学1年生をバイト講師として採用していきます。
たまには違った学年の子を採用することもありますが、原則としては学部の1年生を採用しています。
こうなると必然的に『塾講師としての経験はゼロ』となるわけです。
まぁやっている身からすれば、週に何回も教壇に立ち、生徒に向かってしゃべり続け、そのための前提である「予習」という名の膨大な準備を適切に行っていれば、3年間ほどやれば基礎的なことはできるようになります。
逆に言えば、3年間ほどはどうしてもかかるわけですね。
基礎の基礎の基礎くらいならすぐできるようになりますが、それ以上のこととなるとやはり『時間と経験』が必要となります。
そこでいつも思う疑問があります。
『育てるべきなのか、勝手に育つものなのか』という疑問です。
偏見ではないのですが、僕は女の子の採用に非常にシビアです。
男女差別みたいに思われると嫌なんですが、それくらい女の子が塾講師として教壇に立ち、集団で教えていくことは難しいと思っています。
そんな中、僕が女の子の応募者に対して見ているポイントがあります。
それは『しっかり伝わるように発声できるか』です。
よくあるのは、「声を通るようにしようと大きく声を出したはいいが、キンキン声になり、実際にはうるさく聞こえてしまうだけの発声」です。
こればかりは声質の問題もあるので、簡単にどうこうなるものではないこともあります。
そして、これに関して発声法などのアドバイスをしても、簡単にできるようになるわけではないのが難しいところです…。
こういったことは別にしても、『育てるべきなのか、勝手に育つものなのか』は難しい問題です。
確かに右も左もわからない状態で何も教えないのはどうかと思います。
だからこそ僕は「授業を見にこさせる聴講」という仕組みを重視しています。
でも、逆に言えばそれ以上のことは僕から積極的に教えることはしません。
もちろん聞かれることもありますし、教えなければならない場面もあります。
そういった場面ではアドバイスしますが、あくまでアドバイスです。
そのときには「僕は自分のスタイル的にやってないけど、こういった方法もあるよ」ということを伝えたりもします。
それも含めた上でですが、僕は『育つ子は勝手に育つ』という持論を持っています。
以前は一から十までとは言わないまでも、結構懇切丁寧に教えたこともあります。
でも、結果的には「教えたことはできる」というレベルで止まってしまいます。
これは僕が懇切丁寧に教えた子以外の、他の講師の方が同じようにやった場合も同様です。
残念ながら、トレーニング期間にしっかり自分で試行錯誤をしてなかったんでしょう。
もっと言えば、正しい試行錯誤ともいうべき苦労をせずとも授業ができてしまったんでしょう。
その結果、『育てた子は全員中途半端』という結果になっています。
まぁそれでもバイトとしてやっていくにはある程度は戦力になるんですけど、さらなる後輩を生み出していくことは不可能に近いんですね…。
こんなことを書きながらですが、それでも心のどこかで期待している自分もいます。
「懇切丁寧に教えることで爆発的に成長する子は出てこないのか?」と。
ん~難しい。これからも『育てるべきなのか、勝手に育つものなのか』には悩まされそうです。
あっちなみに僕は基本的に職人気質の人間なんで、「背中を見てついてこい」ってところがあります。
それは差し引いて読んでもらえるといいのかもしれません。
そこで今回は『後輩は育てるべきなのか、勝手に育つものなのか』ということについて書いていこうと思います。
●職人気質の僕の目線からの意見●
前期入試の合格発表があり、残すところもあと少しとなってきたこの時期は、次の代を探し始めるときでもあります。
代ゼミ・河合塾・駿台のような大手予備校は特定の時期に募集をかけ、そこにある程度の経験を持った講師が応募することによって採用の可否が決まります。
いろんな基準はあるようですが、いろんな意味で幅広い講師を採用しているのは河合塾。
表向き35歳までと言っておきながら、それほど若い年齢では採用しない代ゼミ。
ペーパーテストの出来を重視している様子の駿台。
と、三者三様の採用となっています。
とはいえ、こういった予備校は『ある程度経験を積んだ即戦力となるプロ講師』を求めていることに変わりはありません。
もっと言えば、『採用してから育てる』という発想はないわけですね。
そんな中で、僕が出講している現役生対象の塾では、これとはまた違ったスタイルで採用を行っています。
基本的には大学1年生をバイト講師として採用していきます。
たまには違った学年の子を採用することもありますが、原則としては学部の1年生を採用しています。
こうなると必然的に『塾講師としての経験はゼロ』となるわけです。
まぁやっている身からすれば、週に何回も教壇に立ち、生徒に向かってしゃべり続け、そのための前提である「予習」という名の膨大な準備を適切に行っていれば、3年間ほどやれば基礎的なことはできるようになります。
逆に言えば、3年間ほどはどうしてもかかるわけですね。
基礎の基礎の基礎くらいならすぐできるようになりますが、それ以上のこととなるとやはり『時間と経験』が必要となります。
そこでいつも思う疑問があります。
『育てるべきなのか、勝手に育つものなのか』という疑問です。
偏見ではないのですが、僕は女の子の採用に非常にシビアです。
男女差別みたいに思われると嫌なんですが、それくらい女の子が塾講師として教壇に立ち、集団で教えていくことは難しいと思っています。
そんな中、僕が女の子の応募者に対して見ているポイントがあります。
それは『しっかり伝わるように発声できるか』です。
よくあるのは、「声を通るようにしようと大きく声を出したはいいが、キンキン声になり、実際にはうるさく聞こえてしまうだけの発声」です。
こればかりは声質の問題もあるので、簡単にどうこうなるものではないこともあります。
そして、これに関して発声法などのアドバイスをしても、簡単にできるようになるわけではないのが難しいところです…。
こういったことは別にしても、『育てるべきなのか、勝手に育つものなのか』は難しい問題です。
確かに右も左もわからない状態で何も教えないのはどうかと思います。
だからこそ僕は「授業を見にこさせる聴講」という仕組みを重視しています。
でも、逆に言えばそれ以上のことは僕から積極的に教えることはしません。
もちろん聞かれることもありますし、教えなければならない場面もあります。
そういった場面ではアドバイスしますが、あくまでアドバイスです。
そのときには「僕は自分のスタイル的にやってないけど、こういった方法もあるよ」ということを伝えたりもします。
それも含めた上でですが、僕は『育つ子は勝手に育つ』という持論を持っています。
以前は一から十までとは言わないまでも、結構懇切丁寧に教えたこともあります。
でも、結果的には「教えたことはできる」というレベルで止まってしまいます。
これは僕が懇切丁寧に教えた子以外の、他の講師の方が同じようにやった場合も同様です。
残念ながら、トレーニング期間にしっかり自分で試行錯誤をしてなかったんでしょう。
もっと言えば、正しい試行錯誤ともいうべき苦労をせずとも授業ができてしまったんでしょう。
その結果、『育てた子は全員中途半端』という結果になっています。
まぁそれでもバイトとしてやっていくにはある程度は戦力になるんですけど、さらなる後輩を生み出していくことは不可能に近いんですね…。
こんなことを書きながらですが、それでも心のどこかで期待している自分もいます。
「懇切丁寧に教えることで爆発的に成長する子は出てこないのか?」と。
ん~難しい。これからも『育てるべきなのか、勝手に育つものなのか』には悩まされそうです。
あっちなみに僕は基本的に職人気質の人間なんで、「背中を見てついてこい」ってところがあります。
それは差し引いて読んでもらえるといいのかもしれません。