まずは精読を重視し、徐々に速読・多読の比重を増やしながら読解力を高める | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

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中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

前回、前々回と『リスニング』『スピーキング』『文法』の触りを紹介していきました。


そこで今回は『まずは精読を重視し、徐々に速読・多読の比重を増やしながら読解力を高める』ということについて書いていこうと思います。

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●読解の基本は精読にあり●
引き続いて『読解』の話をしていきます。


『読解』と一言に言っても、実際には大きく分けて『精読』『速読・多読』といった2種類に分かれると思います。


『精読』は文字通り「精密に緻密に読むこと」であり、『速読・多読』は「速く読むこと、大量に読むこと」です。


もちろんレベルに応じてこのバランスを調整していく必要はありますが、基本的にどちらも必要な力です。


「別に入試を受けるわけではないし、精読なんてテキトーでいいんじゃないの?」という意見もあるかと思いますが、それは違います。


もちろん「テキトーに読めればそれでOK」というスタンスであれば、多読することによって何となく英語がわかるというレベルを高めていけば良いと思います。


でも、もっと上のレベルを目指した場合、『精読』からは逃げることができません。


何度でも言いますが、やはり『意識的な行動なくして、無意識に行動できない』というのが基本です。


この『意識的な行動』というのが、英語で言うところの『精読』になってきます。


『精読』というのは、「どこからどこまでが主語で、どこがどこに修飾するのか」といったことを意識し、精密に読み取っていくことです。


ただ問題点もあり、それは「時間がかかること」です。


でも、この「時間がかかる」という問題点はある程度はやむを得ないものです。


むしろ、ここでそういったことにしっかり耐えて、正確に読める英文の数を増やし、レベルを上げていくことが重要になってきます。


というのも、『英単語や英文法の知識に従って正しく精密に読むことで、速読時の精度が格段に上がる』からです。


よってまずは英語の勉強の「基礎」として初学者は『精読重視』でいくのが良いと思います。


これが、少しずつ培っているであろう単語力や文法力の効果的なアウトプットになるからです。


ただいつまで経っても精読ばかりというのも問題です。


例えば、英文を読む最終目標が「英字新聞や英語雑誌を読む」ことであったとしても、何時間もかけて読んでいてはらちが明きません。


そういった意味では『速読・多読』に最終的には重きを置いていきたいわけですね。


ただあくまで英文を正確に読めるようにしていくためには『精読』が基礎となっていきます。


まずはこれをしっかりこなしていきましょう。


さて、ある程度一通りの英文法分野の読解ができるようになれば、今度は『速読・多読』ですね。


ただ勘違いしてはいけないのは、決して猛烈な速さで読むことを『速読』と言っているわけではありません。


あくまで、「日本語の文章を読むのと同じような速さで英文を読めること」、これで十分『速読』といってしまって良いと思います。


そういった意味では、いきなり新聞レベルの難しいものからいくと厳しいですよね。


一時流行った「ハリーポッター」シリーズのような物語系のものでも良いですし、『Japan Times ST』のような簡単めの英字新聞を読んでいっても良いと思います。


もっと基本的な、中学校の教科書を抜粋した本から読み込み始めても良いと思いますね!


例えば『英会話・ぜったい・音読 【標準編】』のような本がそれに当たると思います。




このように、まずは自分にとって心地良いレベルの英文を読み込むところから始めれば良いと思います。


ただあくまで『最初は精読重視、読めるレベルが高まってくれば速読・多読重視に変更していく』というスタンスは忘れないようにしてほしいですね!