『英作文基本300選—英語的発想の日本語をヒントにして覚える』~書く際に基礎となる英作文力構築〜 | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

以前から何度か英作文に関する話はしてきました。その際に何度も英作文を攻略していくためには、「基礎レベルの単語を正確に書けるようにする」「英文法的に正しい英文を正確に書けるようにする」「英作文で頻出の表現を覚えて書けるようにする」といったことを必要とするという話をしてきました。


さて今回紹介するのは、2つ目・3つ目に相当する部分に関する参考書です。


それは『英作文基本300選―英語的発想の日本語をヒントにして覚える』(駿台文庫)です。




この本はタイトルにあるように、英作文に必要だと思われる英文を300文扱っている参考書となります。



●英作文をする上での意識の確認●
確かに最終的には「自分の思うことを自由に表現できる能力」が英作文力としては非常に重要だと思います。


しかし、その過程ではよく言われるように『英作文は英借文』ということを意識して、模範となる英文を頭の中に入れてしまい、それが自在にアウトプットできるようになることが英作文の力を付けていく上ではもっと重要だと思います。


そのためにはまず使える英文を学んでいく必要があります。その際に利用できる参考書は何冊か存在するのですが、受験参考書の中では有名な部類の本を利用していけばよいと思います。



●本の見開き構成●
全体の構成としては、『見開きで左ページに日本文、右ページに英文とその英文を直訳した場合の和訳、さらには左ページ・右ページの下部に共通して少しの文法説明』が載せられています。


正直、文法説明部分は本当に簡略なものなので、ここだけで文法を正確に理解しようと思うと不十分になりますし、そう思ってこの本を手に取ると「薄っぺらい本だな」という印象を抱いてしまう可能性も高いと思いますが、それは手に取る際の意識に間違いがあるように思うので、注意していきましょう。



●本の収録内容●
項目として目次に紹介されている内容としては、「基本文型」「動詞の時制」「仮定法を使う表現」「助動詞の使い方」「不定詞・動名詞・分詞の用法」「接続詞の節と疑問詞の節」「関係詞と形容詞節・名詞節」「比較の表現」「itを用いる表現」「疑問文と否定文」「代名詞の種類と使い方」「名詞・冠詞・前置詞」となっています。


正直最初の方は英作文にしてはちょっとしんどい表現も載っていますが、全体としては英作文に必要な表現は載っているので、完全なる丸暗記はしないまでも、ポイントをしっかり意識しての暗記であれば十分に価値があると思います。



●最後に●
英作文に限りませんが、アウトプットをしないことには意味がありません


特に英作文の場合は、スペリングミスをしないかどうかの確認なども重要なので、絶対に紙に書いてアウトプットしていくようにしていってほしいと思います。


もちろんここだけで終わるのではなく、もう少し長い日本文を英作することも積極的にして、どんどんアウトプット量を増やしていってほしいと思います。


しかし、それだけでなく、常にこういった基本英作文を確認できる本も定期的に扱うことによって、自分が持っておくべき構文量を増やしていくようにしていきましょう。