高2の終わりに志望校を自ら意識を持って決定してもらう | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

さてもう本当に年末になってきましたね。年内の冬期講習が終わったところも多いかと思います。また本当の年末までやっているところも残っているかと思います。予備校などは年末年始関係なしに講習であったり、1日完結講座であったりを設定しているところも多いかと思います。


この時期は講師にとっては『生徒集め』が重要になってくる時期でもあるという話を書かせて頂きました。


実際に生徒集めをしていく学年は大学受験対応の予備校であれば、高1生・高2生といったところが主だと思います。


まだ高1生であれば、塾に行って学力を高めることに重きを置いていて、そこまで大きく志望校を意識した勉強はしていかないかと思いますが、高2生が冬期講習から入ってくる場合、これはほぼ確実に入試を意識してのことだと思います。


逆に言えば、冬期講習で入ってきたにも関わらず、受験に対する意識が低い場合は、講師の方からでも積極的に意識を持たせる努力をしていくべきだと思います。


なんだかんだ言いながら、やはりなるべく早いうちからしっかりとした意識を持ち、それを体現するために努力する方が目的意識も持ちますし、努力の方向性も間違えず最短距離で入試まで走っていけるように思います。


ここでよくある生徒の悩みとして、『志望校がなかなかしっかり決まらない』というのがあると思います。これに対してどのように対処していくのかを考えていこうと思います。



●高2生の志望校の決定はいかに●
これに関しては志望レベルによって大きく異なると思います。例えば『東大・京大を目指すレベル』『国公立大医学部を目指すレベル』『東大・京大などを除いた国公立大を目指すレベル』『難関私大を目指すレベル』などなど様々です。


まずはここでは『東大・京大を目指すレベル』に関して書いていこうと思います。


ちょっとでも上記2校に興味を抱き、問題を見たことがある人はお気づきかと思いますが、全くと言っていいほど問題形式が異なるのです。


東大はスピーキング以外のすべての項目を問うてくる本当の意味でのオールラウンドであるのに対して、京大は和訳問題・英作文問題だけを問うてくる形となっています。


確かに大学のレベルだけ見れば、この2校がトップ2校だと思いますが、だからといって志望の順位を「東大→京大」のようにしては決していけないと思います。


おそらく数学や理科などを見れば、そういった思考に至るのも納得なのですが、実際に社会に関しては、問題を作る際に対象としている教科書が違うという話もよく聞きますし、他の教科でも根本から違うものが多々あるわけです。


英語に関しては、東大は扱っている英文はそこまで難しくないまでも、内容を適当にとっていては問題が解けなかったり、基礎的な項目に対する理解が中途半端であれば間違えてしまったりと、パッと見ではわからない難しさがあるわけです。


それに対して京大の方はそのまま扱っている英文が難しかったり、パッと見は読みやすく思えても、訳すのは難しいという問題であったり、英作文に関しては日本の大学の中では相当長い部類に属する問題文を訳さないといけないなど難点が多々あるのです。


この違いからわかってもらえるように、タイプがあまりに違うものを同時にこなしていくことは決して簡単ではありません


実際に僕の生徒、過去の生徒の中にも、上記2校を志望とする子たちは多数いますが、最終的に「東大のタイプでは点がとれるけど、京大タイプでは厳しい子」や「京大のタイプでは十分戦えるが、東大は全くダメな子」という子たちはいくらでもいます。


もしかしたら、天才的な子がいて、2つともに対応できる子もいるのかもしれませんが、たいていの子はこのタイプにはならないのが現状です。


もちろん最終的に志望校を決めるのは本人ですが、それに対してアドバイスをする際に、「東大・京大のどちらを志望するのかは高3に入るまでにしっかり決めている方が絶対に良い。なるべく早くに決めて、最後までその目標に向かって走り続けて、決めた志望校以外受けないという思いになるくらいまで努力していこう」という話をしていきます。


ちょっと大げさなのかもしれませんが、あくまで本人たちに志望は決めてもらいながらも、その決断に自信を持ってもらうのも講師の役目だと思います。


そのためにはちょっと厳しい話も含めて、現実をしっかり語り、本人が1年後というパッと見遠く思える目標に向かっていく手助けをしていくべきだと思います。