『大岩のいちばんはじめの英文法』~文法のド基礎を丁寧に学ぶ本~ | 大学受験 英語勉強法 〜灘高&京大卒 塾講師からの指南〜

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中学受験に失敗…その後懸命に努力し高校受験で灘高に合格! 一時燃え尽き症候群で苦しむも再起し京大合格! 今ではその経験を活かし、塾・予備校講師として主に高校生・浪人生に英語を教える日々。そんな講師が具体的な大学受験の英語勉強法を提示する。

英文法と言えば、中学に入ったときから習い始め、人によってはその1番の最初の部分で学校の先生のよくわからない説明を受けたことによって英語が大嫌いになってしまった根本的な原因かもしれないものです。


その英文法を「これでもか!」と言わんばかりに基礎から丁寧に書いた本を今回は紹介しようと思います。


それは『大岩のいちばんはじめの英文法』(東進ブックス)です。




この本自体は表表紙に「はじまして。超基礎です!」という挨拶(?)が書いているほど基礎から扱ったものになります。


それこそまずは品詞の話から始まり、文型や時制、関係詞などなど英文法を学んでいく上では必要不可欠な分野を総合的に扱ったものとなります。



●読むときの注意点①●
確かに総合的に扱った参考書ではあるのですが、内容的には『基礎』というもの、正確には『基本』に絞って扱っているため、全文法分野を扱っているわけではありませんし、もちろんこれだけでは難関大を受けるには全くもって不足しています。


しかし、英文法のまさに『ド基礎』とも言うべき項目を非常にわかりやすく説明してくれているので、この部分を文字通り100%理解し、最終的にはしっかり運用できるようにならないことには話にならない、という内容になっています。


もっと言えば、これだけ『ド基礎』の内容をここまでカラフルに、丁寧に説明している参考書はこの本だけと言っても過言ではないと思います。


確かに『FOREST』のような総合英文法書なども大事ですし、ぜひ持っていてほしいな、とは思うのですが、さすがに通読するには分厚すぎます。


そういった意味では、この『大岩のいちばんはじめの英文法』くらいの分厚さの本の方が通読しやすいという点で、最初の一歩としては適切だと思います。



●読むときの注意点②●
さらにもう1つ注意点があります。それは、確かに章末にわずかに問題は付いているのですが、本当にお情け程度にしか付いていないので、実際にこの内容を身に付けるにはまた別の問題集をこなしていく必要があります


具体的にこなす問題集としては『Next Stage 英文法・語法問題』(桐原書店)、『大学入試アップグレード UPGRADE英文法・語法』(数研出版)、『全解説 入試頻出英語標準問題1100』(桐原書店)などがあります。


ただこれらの問題集でもある一定ラインのレベルはあるので、この問題集で難しい場合はまた別途異なった問題集が必要になってきます。


とはいえ、まずはこの本の内容、言葉遣いをしっかりと体得するようにしていきましょう。あまりに文法用語を知らない状況だと、「アルファベットを知らないのに英語をする」くらい意味不明なことになってしまいます


もちろん理想としては「英語を英語として理解していく」ことかもしれませんが、そのようなことは何年もトレーニングをし続けていかなければなかなか達成できないものですし、少なくともそのレベルに到達する前に大学入試くらいは通過するので、あまり幻想を追わずに、しっかり最低限の文法用語を使いこなせるレベルにまで自分のレベルを上げていきましょう。