コミケでパンツを見た話 | 今酔の肴

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平成最後の夏という言葉が嫌いである。

なぜ嫌いか?それはきっと性の香りがするからである。

偏見である。

 

8月12日

朝起きてTwitterのTLを眺めていると、ある言葉が溢れていました。

『平成最後のコミケ』

また平成最後かよ・・・しかもコミケって最近はコスプレやカメコの酒池肉林場、性の溜まり場だろ?

偏見である。

 

なんだか挑戦状を叩きつけられているような気がした自分。

今までコミケには行ったことが無い。人生で経験したことの無いことにチャレンジするというのはかけがえのないこと。

行ってやろうじゃないか!国際展示場。

買ってやろうじゃないか!やおい本(ノスタルジックな表現)

 

電車に乗り込み探る情報、不安を煽るTL。

例年なら無くなっている入場列がこんな時間にまで残っている。国際展示場駅まで伸びている。

ここで引き返していれば幸せになれたのに・・・

 

熱い、とにかく熱い。

東ホールへ向かう途中の通路、空調の無い通路で足止めをくらった自分。

なるほど、コミケ帰りの人がほぼタオルを首からかけていたのはそういう訳だったのね。

熱い、とにかく熱い。

いかにもオタク風の男性、この場に似つかわしくないカップル、軍事マニア、車掌、幼い女子、そして自分、全ての人の「熱い」という心の声が聞こえた気がしました。

 

「お知らせいたします、入場規制が解除されました」

低く響く観客の驚きの声、戦争が始まりました。

 

アメフトってあんな問題があっても流行っているんですね?

信じられないぐらい人に勢いよくぶつかります。

それはもうどうでもいいです。とにかく早くここから出たいです。空調は効いています。でもさっきより熱いです。湿気が尋常じゃありません。

 

とりあえずトイレに逃げました。

あの人数の来場者なんだから、さぞ混んでいると思ったトイレは空いていました。

トイレに使う時間なんて無駄でしかないんでしょう彼らには。

 

【トイレでの着替えは禁止です】

その情報は知っています。コスプレでトイレが使えなくなるとかなんとか。

トイレに使う時間なんて無駄でしかないんですよ彼らには。

トイレ個室(大)は空いていました。

 

「30秒で終わらせるんで申し訳ありません」という気持ちでTシャツを一枚着換えました。

十数分後、

「30秒で終わらせるんで申し訳ありません」という気持ちでTシャツをもう一枚着換えました。

 

いくつか本を購買しました。東ホールを抜け出しました。

東ホールを出た先の廊下には何体もの屍が転がっていました。

しかし、彼らの姿はとても勇ましく、そして美しくもありました。

その姿はまるで砂漠に座るダグラムのようでした(アニメの知識も少しはあるというアピール)

 

彼らにとって最高に輝ける瞬間が今なんだと思います。

偏見でした。僕はコミケを誤解していました。

東ホールに居た彼らは、純粋に好きな物のために頑張っていたんです。

そこに性の香りはしませんでした(性の香りのする作品を買っていたかどうかはわかりません)

 

西ホールに向かいます。

ここで気が付きました。Tシャツの上に羽織っていたシャツが湿気で濡れています。背負っていたリュックも湿気で濡れています。

後戻りはもうできません。西ホールに向かいます。

 

なるほど、企業系のブースやゲーム系のブースじゃない場所にハンドメイドの人達が出店しているのね。

高齢の女性軍団などがコミケに入って行くのが不思議だったんだけどこちらの住人だったんだ!

 

軽い頭痛と尋常じゃない喉の乾き、体の痺れと記憶障害、東ホールというサウナから開放された自分は忘れていた喉の乾きに耐えられなくなりました。

軽く流し見しながら西ホールを後にしました。

 

平成最後の夏、平成最後のコミケ、つまりそれは性の香り。

酒池肉林コスプレでも見に行くかと思ったが、既にサウナ状態で二時間ぐらいは歩いています。

 

駄目だ、ビール飲みた。い。よ。

でもその前に煙草でも吸って一旦落ち着きたい。

喫煙所に並ぶ赤いバケツが一つ、二つ、三つ。

バケツの間にはダグラムが数体。二つ目のバケツと三つ目のバケツの間にはダグラム。

二つ目のバケツと三つ目のバケツの間にはダグラムの白いスカート、ダグラムの白い靴下、そしてダグラムの白い下着・・・

 

見ちゃ駄目だ、見ちゃ駄目だ。

近づいてくる白いスカートと白い靴下。細身の身体に纏われた白いスカートと白い靴下。

そして黒いスネ毛・・・

 

下記の写真が今回自分がコミケで買った作品になります。

 

TBS宇垣美里アナウンサーのコスプレは正直見たかったです