三匹の子豚 | 今酔の肴

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むかし、むかし、あるところに三匹の子豚がいました。

長女はお転婆でどんな扉でも開けてしまうぐらい頭の良いキジ虎の女の子でしたした
次女はマイペースでたまに甘えるのが得意な黒豚さんでした。
三女はおっとりした性格でお母さんによく似た丸々と太ったサビ豚でした。

全く性格の違う三匹は10年以上仲良く暮らしました。
けれど別れは突如として訪れました。

お転婆な長女は好奇心から道路を飛び出し、車にひかれて亡くなってしまいました。
もしかしたら急に居候しだした犬への恐怖心もあったのかもしれません。
それから数年、二人になった姉妹はしばらく仲良く暮らしました。

今年の春先、次女が突如として姿をくらましてしまいました。
近所の人はとても心配しました。
何日も黒い影を追って、至る所を探しました。

そこで偶然、外国の血が雑ざった子豚が発見されました。
運命って言葉を周囲は疑いませんでした。
子豚は三女と暮らすことになりました。

しかし、三女は次女が居なくなる前から体調を崩していました。
急に訪れた異国の同居人のせいか、三女は三途の川を渡りました。
けれども、戸惑いながらも、三女は子豚の母親替わりを努めました。

決して母親らしい事はしていません。
そりゃそうです、血のつながりなんて無いんですから。
けれども子豚には、三女の存在が、そこに居るだけで頼もしかったはずです。

月日は流れ、丸々と太った三女は骨と皮だけの状態になり、他人の食べ物に固執するようになりました。
お転婆でマイペースで甘えん坊な子豚は、すっかり外国の血が濃くなって立派なシャム豚のニセモノになりましたした

そして2日前、覚悟していた出来事が訪れました。
すっかりやせ細ってしまった三女は、食べ物にさえ固執しなくなり、目が開かなくなっていました。
そして今日、三女は一緒に生まれた兄弟たちの元へ旅立って行きました。

偶然
人は偶然に導かれた時に、それを運命と呼んだりします。

黒猫が居なくなり、捜索途中に初めて通った道筋で聴こえた子猫の声
これも運命だと思います。

一組だけ知らなかった生うどんにハマった
これも運命だと思います。

三女が亡くなった日に届いた生うどん1stワンマンDVD
これも運命だと思います。

三匹の子豚で書こうとしたこの記事の下書き
生ハムと焼うどんファーストワンマンDVDを見ていて思い出しました
この日って『三匹の子豚』のネタやっていたんだね
これも運命だと思います。

別れってのはそりゃ寂しい物だけど、突然居なくなるよりはマシなのかな?
そう感じた一日でした。
過去に自分の腕の中で別れを遂げた事もあります。
それも辛かったけど、お別れ言えたし、今回はこれで良かったのかな?
そう強く思ってます。

なんだかんだ、
やっぱり猫が好きです。