演劇倶楽部『座』のレパートリーメンバーとして、お芝居や日舞、殺陣などを習うようになってから、しばらく経つ。
齧ったことはあっても、きちんと学んでこなかった分野なので、今、とても良い勉強をさせて頂いている。
レッスンの中で、今力を入れているのが『朗読』だ。以前は、良い声で、聞き取りやすい語感で読めばそれで良いだろう、くらいに思っていたのだが、とんでもない、その奥の深さたるや、とても一朝一夕で習得できるような簡単なものではなかった。
特に、『座』代表の壤晴彦さんの朗読は、もはや一人芝居と言うレベルで、完成された一個の芸能だった。
自分もこういう風になりたいと、切に思った。
レッスンでは、子供達に聞かせるのを想定した朗読を練習しているが、壤さんは言う。
子供に聞かせるからといって、決して子供騙しになってはいけない。子供は、子供騙しを簡単に見抜く。
ミュージカルにおいても、同じ事が言えると思う。
ミュージカルファンは100%純粋に、全てを受け入れてくれるが、それに甘えず、作品に真摯に、決して"ファン騙し"になってはいけないと、肝に銘じなければと、強く思った。