『INTO THE WOODS』その3 | よこけんの右往左往

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「よこけん」こと、 ミュージカル俳優、横沢健司のひびを綴った日記です。

『INTO THE WOODS』の稽古が本格的になってきた。

というか、本番当日までの流れが見えてくると、さほど時間があるわけじゃないのが分かって、無駄に焦る

というわけで、休演日を利用して、『INTO』の歌稽古。


有名な作曲家ソンドハイムの作品だが、はっきり言ってヨコザワはソンドハイムには全然興味なかった。

「面白い」、とも「難しい」、とも良く聞く作曲家で、難解な玄人好みの作風なんだろうと、勝手に想像していた。

しかし今回CDを聞いてみると、不協和音が鳴り響いたり、変拍子が激しかったりもせずに、そんなに難解でもない。

それどころか、何回も聞いているうちに、独特で美しいメロディが耳にずっと留まる程になった。


ではいったい何が難しいのか。

それは、楽譜を解読にかかって分かった。

ソンドハイムの歌は、一般的な伴奏とメロディの形をしていないのだ。

まるで歌もオーケストラの一部であるように、歌がきっちりあるべき場所に収まって初めて音楽が完成するのだ。

楽器のように精密な音が出せなければ、あっという間に全体が崩壊してしまう。

なるほど、これは難しい。

しかし、上手く嵌まれば、ジャズのセッションのように、演奏する側もそれを聞く側も楽しめる、そんな音楽なんではないだろうか。

普通にカラオケのつもりで挑んだら、大変なことになる。

これは気を引きしめてかからなければ…。