マッサージに行ってきた。
今回ほど必要に迫られたことは、なかなか記憶にない。
とは言え、名医を求めて遠出するのも億劫なので、自宅の近所のいつもの所に駆け込んだ。
そこは街のマッサージ屋さんで、デスクワークの人を相手するような、至って普通のお店。
担当してくれたのは、初顔合わせの「キャイ~ン」の天野君似の先生だった。
いつもは強弱くらいしか言わないのだが、今日は嫌がられるくらいに事細かに注文をつけてやろうと、最初から心に決めていた。
…のだが、驚いた事に、天野君は初っ端からピンポイントで痛いところを当ててきた。
これまで沢山のマッサージを受けて来たが、黙っていても患部を見付けてくれるマッサージ師には、数えるほどしか出会ったことがない。
そのお陰で、相手にさりげなく「そこ効いてるよ」と伝えるためのリアクション技は、かなり上達した程だ。
あまりにもビックリしたので、思わず「触っただけで分かるんですね」と聞いたら、「そういう仕事ですから」と言われた。
さすが天野君、職人だわ。
職人の業をぜひ習得したいと思ったが、あまりに気持ち良くて半分くらい寝てしまった。
これもあまり記憶にない事だが、その分かなりリラックスできたんじゃないだろうか。
翌日の本番前には、かなりの準備運動が必要になるだろうが、身体は相当に回復していそうだ。
さあ、動いてみるのが楽しみだ。