マグロ | 月かげの虹

マグロ




マグロは水揚げ後、同じ向きで置かれているため、最初に置いた状態の上側を「上身」、下になった身を「下身」と呼ぶそうです。

味は本来、上身も下身も変わらないでしょうが、下身は上身の重さを受ける分だけ鮮度が落ちやすく、身割れを起こす事も考えられ、売買時は上身の方が高価のようです。

築地では、近海物の場合、尻尾と魚体と腹中を懐中電灯で照らして判断し、大阪では、懐中電灯を持たず尻尾と魚体だけで判断するとか。地方によっても判断の仕方は変わるようで、これ以外に均整のとれた身体つき(流線型)か、弾力性があるか、腹の部分に厚みがあるか、腹中はきれい(白っぽいほどよい)か、と見るようです。

また、尻尾の切断面が年輪のように見え、ピンクっぽい色が多いほど脂が乗っていると言われていますが、これらを総合的に判断するには、やはり長年の経験と勘なしでは、見極めは無理であろう。

美味しいマグロは餌にも影響される。マグロの餌と言えば、イカや青背の魚があげられるが、青背の魚を主に食しているマグロの方が、DHAやIPAが豊富で美味しいということになる。

高脂肪の青背の魚を、たっぷりと食べたふくよかなマグロは、メタボリックマグロということになる。人とは違い、回遊魚であるマグロは運動量が足りているので、メタボリック・シンドロームの心配はないであろう。