生徒さんに英語の発音指導をするとき、困ってしまうことがあります。
それは…
ローマ字読みの記憶。
日本では小学3年生でアルファベットを教え、そのときに音も指導します。
その音が問題
全ての音を日本語のカタカナ音にあてはめようとするので、どうしても無理が出る。
例えば
a➡「ア」
o➡「オ」
u➡「ウ」
と教えるのですが、この固定観念を持ち込んでしまうと、フォニックス(英語の発音)が上手く進みません。
実はこの3つのアルファベット。
英語の発音では、全て「ア」に近い音で聞こえてくるんです
a➡顎を下げて舌を出して「ア」
o➡指三本縦に口にいれて「ア」
u➡みじかくびっくりした感じで「ア」
どれも日本語にはない音なので「ア」と書くのは抵抗があるのですが、音がでないブログなので仕方ない…
要は、口の開け方が大きく異なるんです。
特に違いが顕著なのは「u」
ローマ字では「ウ」ですが、英語では「ア」に近い音になってしまうんですから
長女は小1の時にフォニックスを修得しました。
つまり、英語の発音を勉強した後、ローマ字を学校で学んだわけです。
その結果…
「どうしよう!読めない~」
長女がローマ字で居残りになっていると聞き
「えっ?!なんで??アルファベット、英語で勉強したでしょっ!」と鼻息荒くなってしまいました。
でもよく考えると、全くの別物なんだから当然ですよね!
長女はuを「ウ」と発音しないため、例えば“suuji”というローマ字を「数字」と読むことはできませんでした。
さらに「お友だちの名前を聞いて、ローマ字で書いてみよう」という問題も不正解。
“りりか”と聞いて「Lilica」と解答したら、「Ririka」だと先生に指摘され、びっくりしてしまったそう。
確かに日本語にはrの発音は存在しません。なので、その音が友達の名前に入っているとは思いもよらなかったのでしょう。
そして英語では最後が「カ」となる名前の場合、kaではなくcaで終わる場合が多いです(cとkは同じ発音です)。
小学生向け発音のおススメ教材!
小学校の英語が教科として導入され、かなりの年数が経ちます。
そろそろローマ字を教える授業、終わりにならないかな…
ローマ字の代わりに、フォニックスを小学生のうちにマスターできれば、今後のスピーキングやリスニングは飛躍的に上達するはず。
英語専門の教員が配置されていないので、難しいのもわかります。
でも、せっかく国が文法でなくコミュニケーション重視の方向へ転換しようとしているのですから、それに見合う教員の配置を早急にすべきかなと。
小学生のうちは、まさに発音習得のゴールデンエイジ
せっかく制度は整ったのですから、重い腰を上げて人員確保や教材研究、研修会の充実などに尽力してほしいと切に思っています。
今日も「おしゃべり」にお付き合いいただき、ありがとうございました。
”今日の八兵衛”