読書所感 vol2 「星月夜」伊集院静さん | なんてこたぁない、ただの磯釣りの戯言

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そうだ、磯釣りをやってみようと思い立ち、
神奈川・三浦半島の地磯で、日々勉強中でございます。
ターゲットはもちろんグレ。

それから気に入った本の所感もつづっております。

まぁ雑記帳ということで。

伊集院静の初ミステリーだそうだ。


「羊の目」もたいそう重苦しくてよかったが、
この「星月夜」もとろりとした読みごたえがあった。

星月夜/伊集院 静
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どうも最近、うるさオヤジぶりが特化されていて、親戚の恐いおじさんキャラが作られているが、
文春の流儀シリーズは若年層に酒を飲ませたいサントリーの思惑と伊集院氏の人生訓が重なっている訳だ。

ともかく本作、伊集院氏の世界観が、ゆったりと流れている。
ワタシはこの作家の文章が実はとても気に入っている、「受け月」以来。

とうとうとして、物憂い。美しくて、はかない。
登場人物が各々過去の哀しみを抱えて生きている様も心に染む。

ミステリーといっても彼の書く世界に刑事事件のエッセンスが加わっただけで

奥底にながれる濁流のような人生の哀しみは連綿と描かれている。


惜しむらくは、最終盤に話を無理やり終わらせた感が強く、
犯人解明のスリルがなく突然の吐露。
灰汁の強い元刑事、石丸の最期。
犯人の乾の壮絶な人生に反して、あっけない逮捕。
連載ものの最終回の事情なのだろう。

にしても、最後の棚田のシーンは心に残って離れない。