PTSDとは命の危機を感じるくらいの強いトラウマ(心的外傷)となる出来事がきっかけで生ずる症状のことです。
例えば、自然災害、重大事故、テロ行為、戦争、紛争、性的暴行、家庭内暴力などの親しい人からの暴力行為、いじめなどが原因に挙げられています。
PTSDは最も悲惨な殺し合いの現場である「戦争」に参加した退役軍人にもよく見られました。
(第一次世界大戦中では「シェルショック」、第二次世界大戦では「戦闘疲労」と呼ばれた。)
PTSDは戦争に経験していなくても、あらゆる国民、民族、文化圏で起こりますし、それは年齢を問わずすべての人に発生する可能性があるものです。
PTSDの症状の内に「フラッシュバック」があり、当時の恐怖的体験が突然蘇り、追体験してしまうのです。
例えば、性被害に遭った人は暗い夜道や、満員電車の中など当時の状況を連想させる場所に行けなくなりますし、人に急に触れられるとパニックになってしまうかもしれません。
戦争のPTSDを持っている人は大きい音や強い衝撃がフラッシュバックを起こすかもしれません。
このように、道を歩いていても、仕事をしていても突然フラッシュバックが起こるので、日常生活を送るのが困難になってしまいます。
私が20代の頃は、まだPTSDという言葉が一般的ではありませんでした。
そして同じ職場の同僚の家に泥棒が入るという事件がありました。
その瞬間は騒ぎになりましたが、その後しばらくして噂も止みました。
けれど、その後同僚は仕事を休み始めました。
その原因が「PTSD」。
PTSDという言葉をその時初めて聞きました。
私たちはPTSDがなんなのかをしっかり理解していなかったので、彼に心から寄り添う態度を全く持っていませんでした。
このように当人は辛い目に遭っていて、心のバランスを崩しているにも関わらず、周囲は当人の苦しさを理解できないがゆえに、どう扱っていいか分からなくて、例えば皆でいるときにその話が持ち上がり変な空気感になってしまうということが起こりました。
私たちは皆、自分が健全でありたいと思います。
健全であることはすべての人類に平等に与えられた権利にもかかわらず、突発的な事故のせいで、健全さを奪われ、健全でいられなくて苦しんでいる人がいるのです。
「愛」の対義語は「無関心」という言葉があります。
私たちがまず大事にすることは、慈悲の心です。
お互いを思いやる心、それが慈悲です。
はっきり言って、誰かのためにしてあげられることなんて、ほとんどありません。
だから何かをしてあげようと思うことが大事なのではなくて、思いやることが大事です。
では、どのように思いやるか。
それは「かわいそう」と思うのではなくて
相手の魂の輝き
根柢の光を見て
「今は大変かもしれないけれど、あなたはきっと大丈夫」
と思うことが大切です。
もっと言うなら「神様があなたをここまで護ってきてくれたのだから、ここからも大丈夫」と思うことです。
今の時代、まだ戦争も起きています。
自然災害も起こり続けています。
私たちが健全であり続けるためにも、お互いがお互いに光を見て生きていくことが何より大事な世の中です。
突発的な不安・パニック・PTSDが沸き上がるかたのための「心を穏やかにする瞑想と呼吸法」の動画です。
皆様のお心を楽にするお手伝いが出来たら幸いです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
愛と光を込めて
長谷川陽子