日本に一時帰国中に
息子は日本の公立の小学校に体験入学をしました。
最初は楽しそうだったけれど、
だんだん行きたがらなくなり
よくよく話を聞くとクラスでいじめが起きているということが分かりました。
その時点で担任の先生に伝えようとしたのですが、
息子に絶対にやめてくれと止められ即行動を起こしませんでした。
その理由としては
・担任の先生は既に知っている。
・自分は上手くかわせるようになっているのに、風当たりを強くして欲しくない。
とのことでした。
1ヶ月の体験入学の立場で
どのように担任の先生に話すべきか
逡巡しているうちに1ヶ月の体験入学が終わり
学校も夏休みに突入しました。
学校が終わったことで
息子の張っていた気もやっと緩んだのか
起きたことをポツポツと話してくれました。
要点をまとめますと
・いじめっこグループがいて標的になる子を見つけて攻撃をしている。
・標的になっているのはいじめっこグループ以外の子。
いじめっこグループの中には個人レベルなら優しい子もいる。誰かが標的にされてる時はその子は口出ししないで傍観している。(標的にされたくないからグループにいるとも考えられる)
・一番タチが悪いのが暴力的なO君。
立っているだけ、座っているだけで突然暴力を振るってくる(!)
・またK君は言葉での暴力で人を傷つける。
うちの息子は背後から「学校来るなよ」「帰れよ」と言われていた。
息子的には特にO君からの攻撃が辛かったそうで、人間サンドバッグのように殴られたこともあったそうです。
詳細を聞いて、起きていることの凄まじさに衝撃を受け、また息子がどれだけ精神力強く学校に通っていたのかを知りました。
それでタイに発つまえに
担任の先生とお話しすることを決めました。
先生のアポイントメントを取り、
上記の要点について先生にお伝えしました。
すると息子の所見通り、
先生は事実についてほぼ把握されていました。
先生とお話ししてわかったことは以下です。
・O君の暴力行為については、
O君のお母さんもとても困っている。
先生も指導時間を誰よりもかけて指導中である。
・息子は自分以外の標的にされた子達に起きていた出来事を話してくれたので,そのことについてもお伝えすると、先生は一つ一つの出来事について一方的に起きていたわけではないという見解も持っている。
(攻撃に対して反撃がされていたから喧嘩両成敗でおさめてしまっていた?)
・先生はこれらの出来事がどれだけ息子の心に重くのしかかっているかは知らなかった。
また担任の先生とお話しした後に、
指導員の先生ともお話ししましたが、
指導員の先生の方がさすがお言葉が上手なので
上手にその場をおさめて下さいました。
息子は二度と行きたくないと言いました。
日本の小学校で体験できる素晴らしいことも沢山あるので、攻撃的な人物の心ない行動によって、全てが台無しになってしまうのはとても残念なことです。
(将来、万が一にも、気が変わってもう一度学校に参加したいとなった時に、O君とK君とは違うクラスになるようにリクエストを受けてもらえることは確認取れました)
その後、担任の先生から息子に直接ご連絡をいただき、
息子と2人でゆっくり話す時間も持って下さいました。
人の心は見えませんから
目の前で起きている事実だけで測ることは出来ません。
少し違和感があったのは
標的となっている子達に対して「反撃しているから大丈夫だろう」と判断されてしまっていたことです。
攻撃されたら、人は逃避するか反撃するかしかありません。逃避は不登校につながるかもしれません。
反撃は不屈の精神を養うかもしれません。
けれど、ポッキリ折れてしまうこともあるだろうし、攻撃することで自分を守り出す子も出てくるかもしれません。
息子の通うインターナショナルスクールでは
スクールカウンセラーが常駐していて
小さな摩擦でもよく監視されていて
指導が行われているために
イジメがありません。
そのために息子は日本の陰湿なイジメを体験して
大好きだった日本への印象が変わってしまったのが残念でした。
少なくともそういう世界があるということを知ったことが息子を一回り大きくさせてくれたのではないでしょうか。
最後に、
私が子供や先生の話を聞いて
想像のもとに書いております。
なるべく誰かを侮辱したり非難したりする気持ちは持たないように書きましたが、一方からの物の見方で書いていることは否定できません。
なんらかの違和感や不平等さを感じら方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。
時代が変わって,世界も変わってきました。
新しい世界に必要なことは調和です。
子供達が健全な心を持って育っていける環境を作っていきたいものです。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
愛と光を込めて
長谷川陽子