私が小学校の時にですね


野球好きな男の子たちの間で

野球選手の替え歌を作るのが流行っていたんです。


それで、ちょうどビックリマンチョコが流行ってて

その中に「ゴーストアリババ」というキャラがいて。


私のことを「長谷川だからハセババ…ハゲババだ!」と

私の悪口の替え歌を作ったんです。


「ハゲババようこ死んじまえ!

 ハゲババようこ死んじまえ!」


と歌いはじめ


ゴロがちょうどよかったもんだから

周りの男子も大喜び。


大合唱で何度も何度も歌われました。


ハゲババと言われたのも嫌だし


死んじまえ!と言われたのも大ショック!!


「生きる!!」という原西のギャグも当時はまだなくw


「ハゲじゃないもん!!」というのが精一杯でした。


ハッキリ言って

私の中では怒り心頭。


死ねって言われて嬉しい人なんていません。


どうしてそんな酷いことが言えるの?


ジョークなら人傷つけても何言ってもいいの?


シリアスなのは私だけで


歌ってる側は陽気なんです。


紙で作った野球のメガホンを叩いたりして

ノリノリで「人に死ね」って言ってる歌を

歌ってるわけですよ。


自分の子供が嬉々として人に「死ね」と言っている姿を親が見たらどう思うか?


そんな想像力は子供にはありません。


きっとお父さんが野球を好きで

野球に連れて行ってもらって

覚えた歌だったりするんだと思います。


お父さんも大好きな野球の歌を

そんな使い方されたら

ガッカリだよ。


けれど、本人たちは

親を悲しませることをしてるって自覚はありません。


楽って人を目くらにします。


楽しい→快楽→楽


私はその場は黙って引き下がり

家に帰って親に言いました。


そして私の母はキレた。


発起人の子の家に即電話して

あっちのお母さんに状況の詳細を伝えました。


それで次の日に発起人の子から

私に謝罪が入りました。


それによってその歌は封印され

二度と歌われることはありませんでした。


あの時のこと、

40年近く経った今でもたまに思い出します。


もし上手く収まっていなかったら

あの醜い歌を歌われ続けて

酷いトラウマとなっていたにちがいないです。


私は母のおかげでその出来事が

トラウマにならずに済みました。


あの時の母は冷静で強く美しかった。


学校に行って騒ぎを大きくしないでくれたのも

ありがたかったし、


大人同士の冷静な話し合いをしてくれたのも

今思えばすごいこと。


私が母に対する信頼を深めた出来事でした。


それ以降、

私は母にどんなことも隠さなくなりました。


私が加害者になってしまったこともありましたが

それも即話しました。


けれど

私みたいに親に言える子ばかりじゃないし

いつも場がうまく収まるわけじゃありません。


子供の世界って

誰がいつ標的になるかわからないし

今、私もこの親になって

親として我が子が心配です。


だからこそ

倫理や道徳の教育が


更には宗教性が大切だと思います。


「神様はいつも自分の中にいて

良いことも悪いこともみんな見ている。」


こうやって育った子は

天に唾を吐きません。


最後に。


全ての子供はイノセントです。


イノセントとは純粋無垢という意味ですが、

純粋無垢とは穢れを知らないことを言い


物事の良し悪しがそもそもない状態なのです。


ですから子供は悪くない。

導く側が知らないといけないのです。


最後まで読んでくださってありがとうございました。


愛と光を込めて


長谷川陽子