前回からの続きです。
約20年前にバックパッカーでアフリカのケニアに行った時のこと。
ナイロビに来た目的は
現地格安サファリツアーへの参加申し込みでした。
ツアーに申し込むと
オフィスに雑魚寝していいという情報を得ていたので
貧乏バックパッカーにはありがたいことです。
また、運が良ければ翌日すぐにサファリに出発できるので
私と友人はナイロビに到着して即オフィスに向かいました。
私がナイロビに到着したのが夕方過ぎでナイロビの市街地に着いたころには
既にあたりに夕闇が迫っていました。
バックパックを担いで徒歩でナイロビ市街を歩いていると
辺りは本当に黒人だらけ。
こんなに黒人しかいないことは初めてだったので
私たちはキョロキョロしながら街を歩いていました。
ナイロビの街中で色が白い私たちはまるで異物のようで
道行く黒人の人たちも私たちをジロジロ見ていました。
辺りがどんどん暗くなってきて
黒人の人たちは暗闇に紛れて、
目と歯だけが白く光っていました。
ナイロビは結構危ないと聞いてはいたのですが、
人通りは結構あるので、
そんなに危険を感じずに歩いていました。
すると突然、若い(と思われる)黒人の男の人が
私たちにむかって何事か怒鳴りつけてきました。
彼は「こんなところで何をしているんだ?!夜道で女が二人で危ないだろう?!」と言ったのです。
危ないんだ・・・?!
現地の人がそういうんだからそうなのでしょう。
けれど目的地のオフィスは目と鼻の先。
「すぐそこに向かっている」と伝えたのですが
その彼はタクシーをつかまえると私たちを押し込んで
「夜の街をフラフラ出歩いて殺されても知らないぞ!」
と言って扉を閉めたのでした。
そんなにか・・・。
っていうか、お兄さん親切にありがとう。
ナイロビ到着早々の洗礼を受けたおかげで、
アフリカ滞在中は慎重になった私たちでした。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
愛と光を込めて
長谷川陽子
昼間のナイロビ市街