私は団地生まれのマンション育ちなので、一軒家に住むのは嫁いできたバンコクが初めてです。


マンション暮らしはどれだけ物を減らせるか。


要らないものを取っておく場所がないから、断捨離し続けないといけないので、なるべく無駄なものは買わなくなります。


買い物するときも「置く場所がない」という理由で買わない事が多く、場所を取らない小さい物を買う癖がつき、気づけば家の中は「よく分からない小物がやたら沢山ある」みたいな状況に陥っています。


そういう庶民的な生き物の私には到底理解できない物がこのバンコクの実家には沢山あるのです。笑


一番デカイ物は亡くなった義祖父の愛車のベンツ。



私より全然歳上の義祖父のベンツは、家のガレージでネズミの住処になっています。


家族は一代で財を築き上げた義祖父を敬愛していて、想い出の品が沢山取ってあります。


義祖父が健在で、義父が子供の頃のバンコクは「東洋のベニス」と呼ばれる美しい水の都でした。


当時の市民の交通手段は車ではなくてボート。


チャオプラヤー川から家まで用水路がひかれて、各家庭に船着場があったそうです。


(お風呂はなくて川で行水。洗濯も川で行っていたそう。水がとても綺麗で今じゃ高値で売られる手長エビが家の近所で獲れたらしいです。)


そんな時代の義祖父が持っていた沢山のボートのエンジンもウチのガレージに沢山あります。


(コネで軍隊の人たちが引っ越しを手伝ってくれている図)


他にも不思議で歴史のあるお宝が沢山眠っていて、それらは前回の引っ越しの時に箱の中に入れて持ってこられ、そのまま出される事なく、また次の引っ越し先に運ばれるわけです。


もう一度言うけれど、団地生まれのマンション育ちの私には到底理解できない領域です。


そんなこんなで現在、民族大移動ばりの大引っ越しの真っ最中。


片しても片しても物が無くならなくて、閉口する毎日です。


最後まで読んでくださってありがとうございました。


愛と光をこめて✨


長谷川陽子