どうやら大悟の中にはもう1人の大悟が住んでいるらしいのです。

「何して遊んでたの?」と聞くと時々「大悟と遊んでたの。」という返事が。

「え?」と聞き返すと「大悟が大悟と遊んでたの。」という返事が返ってきます。

そういうことがちょいちょいあって色々聞き出したところによると、大悟の中にはあと8人別人格が入ってるらしいと知りました^^;

ビ、ビリーミリガンかよ^^;

ちなみにその別人格に乗っ取られるわけではなくて、その子たちと脳内会議のようなものがされてるようです。

自分の中に天使と悪魔がいて頭の中で善悪を囁き続けるみたいな感じでしょうか。

一番年上のお姉さんは整理整頓が好きとか、色々話してくれます。

それでその中に一人悪ガキがいるようで、こんなことがありました。

大悟が突然キッチンの床にツバを何回も吐いて、それを目撃したレックが大悟をキビしく叱りました。

叱られてるところを見た私は何があったのかと聞きましたが、どっちに聞いても要領を得ません。

レックに言われて泣きながら床をキレイにしたあとに大悟はレックに謝って終了しました。

けれど私はなんで大悟がそんなことをしたのか理解できなくて、(口の中に何か入ったとか)何か理由があるんじゃないかと思い、大悟と2人になったところで大悟に聞きました。

私「なんでツバ吐いたの?口の中に何か入ったの?」

大悟「違う。」

私「ただ単に吐いたの?」

大悟「…そう。」

私「…なんで?…それやっていいこと?」

大悟「ダメなこと。」

私「ダメなの知ってるよね?やったら怒られるのも知ってるよね?」

大悟「うん。」

私「じゃあなんでやるの?」

大悟「(大悟の中の)悪い子がやれって。」

私「…けどやったのは大悟でしょ?」

大悟「うん」

私「なんで悪い子の言うこと聞くの?面白いと思った?」

大悟「ダメだと思った。」

私「誰が大悟のリーダーなの?大悟でしょ?」

大悟「そう。」

私「だったらちゃんとダメなことはダメって強く言わないとダメだよね。悪い子になりたいの?」

大悟「なりたくない」

私「大悟の中の子が言ってもやるのは大悟なんだから、周りの人は大悟が悪いって思うでしょ。」

大悟「嫌だ。」


人の中には沢山の自分がいます。

その悪い子は悪い子ではなくて、男の子同士で遊ぶ時にはきっと強くてカッコいい子なのだと思います。幼稚園のクラスメイトの中で小柄な大悟がガタイのいい子たちと対等に渡り合えるのはきっとその子が勇気を持っているからだと思います。

けれどその勇気も使い方を間違えたら善が悪に転じます。

つまりPTO。

どの時にどの人の言うことを聞くか。

分別を持たないといけません。

これがヴィカルパ「分別の知」。

ヨガスートラでは心には5つの活動があって、その中の一つとして「分別の知」を説明しています。

ところで大悟のクラスメイトには中国人の子供も何人かいます。

すべての中国人ではないと思いますが、中国の人は道に唾を吐くのは普通のこと。

日本人の私たちからしたら驚きですが、室内でもツバを吐く人もいます。

ある中国人か沢山滞在するホテルのロビーには中国語で「ホテルの中でツバを吐かないでください」って書いてあったりするくらい。笑

それを聞いて眉をひそめてる人がいるかもしれませんが、日本人だってお椀に直接口つけてすすったり、咳を人前でしたり、よその国の人からしたら眉をひそめることしてるわけで、上下ではなくて文化の違いというだけとも言えます。

話戻しますが、ですからもしかしたら大悟はクラスメイトの中国の子がツバ吐いてるのを見て真似したくなったのかもしれません。

そしてゲロ怒られしたから、きっともうやらないはず。笑

ヴィカルパ「分別の知」は国や文化で異なります。

頑張れ大悟。

強く育とう^ ^

最後まで読んでくださってありがとうございました。

愛と光を飲めて✨

長谷川陽子