車がバンコクの都会の喧騒を抜けたかと思うと
みるみるうちにあたりの建物がなくなり
見渡す限りの田園風景がひろがりはじめます。
途中、カンチャナブリのサイヨックノイ国立公園の滝などで休憩を挟みつつ
車はジャングルの中に分け入っていき、
山をいくつも越え
やがてミャンマー国境の小さな町
サンクラブリへ到着します。
10数年前まで道路も舗装されておらず
何日もかかってくるような場所でした。
さらに昔は道がなく、
川を船で遡ってしか来ることが出来ませんでした。
それが今や1日で来られるようになりました。
毎年少しずつですが、
町がキレイになっていき
人々の家や着る物も
質素な物から近代的なものに変わりつつあります。
それでもまだここには
私たち都会に生きる人々が忘れてしまった
素朴な暮らしがあります。
ほとんど現金収入もないので
みな自給自足の暮らしです。
その分人々が助け合って生きています。
食べ物も薬もみんなで分け合って、
子供はみんなで育てます。
TVゲームもiPhoneもないけれど、
昔、私たちがそうしていたように
子供達は野原を駆け回って遊び
大人たちは火を囲んで寄り集まっています。
お金がない分、
都会人のような豊かさはありませんが、
都会の人が随分前に忘れてしまった
(もしかしたら今の時代の子供達は知らないような)
心の豊かさがあります。
時間をかけて来る価値のある場所だと私は思います。