ある女性の生徒さんが昔、私のグルである塚本先生に「私、解脱できますか?」と聞きました。

すると塚本先生は「解脱と出産どっちを取る?」と逆に質問をされ、その生徒さんは答えに窮してしまったということがありました。

インドのヨガの修行世界において、解脱を志すものは一生独身を貫くのは世の常です。

(そもそもヨガにおいての解脱修行は基本的に男性に向けて行われていたので、そもそも女性の話が当てはまりにくい)

それでは女性は解脱できないのか?  

必ずしもそうではありません。

(あ、ここでいう「解脱」はお釈迦様がなさった最終解脱のことではなくて、「解脱の入り口に立った」「悟りがはじまった」。そういう領域の話であることを予め付け加えておきます。)

私自身、レックと知り合って結婚に向かうことで、独り身だった時には得られなかったバクティ(愛)を知り、解脱の扉が大きく開け放たれましたので、

自己の経験から「解脱と出産は両立出来る」と断言します。

(アトランティスで地球最古のミステリースクールを行い、人々に不老不死になる方法を伝授していたアイとタイラは夫婦で、子供をもうけたことがキッカケで不老不死となりましたので、インドのヨガの概念とは大きく異なります。
当時のアトランティス人の意識レベルが現在に比べてケタ違いに高かったのが大きな1つの理由ではありますが。)

ただし、並大抵のことではないと知ってください。

何故、出産・育児と解脱が両立しないのか。

解脱修行は執着を取り除いく修行です。

この世の怖れを取り払い、

死への恐れさえも克服しないといけません。

死ぬほどの渇望の先に解脱がありますので、

生半可な気持ちでは、なかなか到達できるものではありません。

スピリチュアル的にいうと、三次元への執着を手放して高次化を目指すわけです。

ところが、子供ができると死ねなくなる。

私が死んだら残された子供はどうなる?  

という思考が生じますから、子供のためにも生きないといけなくなり、義務感から生への執着が生まれます。

また、子供は高次元から来た存在なので、三次元でおこるありとあらゆる「危険」な出来事への耐性がありません。

燃え盛る炎にウットリして手を出したり、

車がビュンビュン走ってる車道に飛び出そうとしたり、

高いところから平気で飛ぼうとしたり、

そんな子供をひっつかんで「そんなことしたら死ぬよ!」と、解脱を求めて死への怖れを乗り越えようとしていた者とは思えない言葉を吐いている自分がいたり。

子供ができると言うことは、三次元へ留まることへの覚悟が必要となるわけです。
 
となると、高次元化は諦めないといけないのか?

否。

答えは否です。

生涯の伴侶を作ることで、

子供を作ることで、

確実に視野が広がります。

独り身の時は到底持ち得なかった、今までの自分の常識を覆すような視野を獲得することが出来ます。

が、それと同時に、日常(三次元)が強まり、生活で手一杯。

高次元化どころではなくなる感覚も芽生えます。

ですから、三次元に巻き込まれることなく、肉体の奴隷になることなく、魂の向かう道をいつも明確に持ち、高次元と三次元を同時に見て生きていくことが出来れば、解脱は現実となります。

解脱の修行を志す人に、

結婚と出産・育児の経験は賛成です。

生涯の伴侶を持ち、子供を持つ覚悟は、必ずやあなたの進化の促進を助けます。

が、「ただ結婚して子供作ればいい」と言ってないということも忘れないでください。

「よかった。結婚していいんだ。子供作っていいんだ。」

と、自己の欲求のダシに、この話を使うのは避けてください。

全てに覚悟を持って、

霊性高く、自分の魂の目的を見失わずに、

肉体を活用して三次元を生きる。

それこそが我々人類がこの世で行うべきことです。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

愛と光をこめて✨✨✨

長谷川陽子