日本にいると同じ金銭感覚を持った人達が比較的多いので、富裕層という人たちをあまり目にしませんが、タイには確実に貧富の差があり、富裕層という存在もお目にかかります。

お金の概念が庶民とは異なるために、お金について色々考えてしまいます。

例えば、親の代が成功して財産で生きている人たちというのがいて、ちゃんと財産管理をして財産を増やしていく人もいれば、食いつぶしていく人もいます。

食いつぶしていく人は、贅沢な生き方に慣れているために、自分の生活水準を落とすことが出来ず、とはいえ自分で生産することも出来ないので、土地を切り売りして生きたり、周囲に返すあての無い借金を増やしながら生きたりしています。

いくらお金を持っていても管理がずさんであれば、やがてお金は枯渇します。

そういう無駄な生き方をしている人もいれば、親から受け継いだ財産を元手に大きな仕事をしようとする人たちもいます。

親の後ろ盾があるからこそ、普通の人とはスタート地点が違うなれば、与えられたチャンスを活かして世のため人のために大きな事業をなす人たちがいたりもします。

富裕層とまではいかないまでも、私たち日本人は東南アジアにおいては裕福な人種です。

例えばタイの中にも、飛行機に乗ったことがないどころか、地元から出たことがない人ばっかりです。

日本のように貧富が無い国では想像もしにくいことですが、

街には物乞いが溢れ、田舎には早くから親を手伝って学校に満足に行かずに結果、読み書きが出来ない人が普通に生活しています。
(貧しい人でも行ける政府が援助している学校では、勉強したくてもそもそも進学は望めません。)
誘拐や人身売買など、日本では到底信じられないような劣悪な犯罪も横行しているこの国で、飢えずに、その日の暮らしを心配せずに、万が一病気になっても医者にかかるお金があることが出来るというだけでどれだけ恵まれているのかしれません。

そういうことが普通にできない人たちが目の前にいるこの国だからこそ、平和ボケせずに、世界をより良く変えることに努力を惜しまない力が湧いてくるのかもしれません。

世界をより良くしたいと思いつつ、目の前の貧しい人たち、苦しんでいる人たちが原動力になるこの矛盾を胸に抱きながら、今日も生きております。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

地球上の生きとし生ける全ての人に愛と光をこめて✨

長谷川陽子