口頭ではお話しする機会もありましたが、
実は帝王切開での出産でした。
出産前に自然分娩の大事さに対するこんな話を聞きました。
「自然分娩の子は自分の力で産道から出てくるので
医者にデリバリーされる帝王切開の子とは
運動能力の発達に差が出る。」
実際は表現に多少の誤りがあるかもしれませんが、私の理解回路を通ってインプットされた情報はそのようなものでした。
私としても普通に自然分娩のつもりだったので自分には関係ないことのように軽く受け流していました。
が、これが大大誤算!!
帝王切開促進の国タイで出産を決めていた時点で、帝王切開は決まったようなものだったのです。
これについてはまた改めて詳細を載せるとして、
とにかく自然分娩を試みたものの帝王切開する羽目になってしまったのですが、
気になるのは運動能力の発達についてのあのハナシ。
自分の中で勝手に膨らんだイメージとしては
生まれたての子鹿が、自分の脚で立つのに普通より時間がかかってるような風景を想像していました。
普通、赤ん坊が何才くらいで立つのかとか当時は全く知りませんでしたが、
自分の子供の健康を願わない親はいません。
誰だって生まれる前から不利な条件を与えたいわけはありません。
しかも何か問題があって、非常事態の帝王切開ならまだしも、私の場合は母子ともに健康であったにもかかわらずの帝王切開でした。
そんなこと有り得るんかい?
とお思いかもしれませんが、欧米諸国では自然分娩のリスクを回避するという口実のもとに帝王切開が主流で行われています。
検診に行ったつもりが、何の用意もないままそのまま入院。
陣痛促進剤を投与され、陣痛の痛みに耐え続けること20時間。
なんとか自然分娩を試みようとしている私の傍に、医者が代わる代わるやってきて胎児の生命のリスクを訴えかけられ続けて、産む直前まで周囲の反対を一人で押し切り続けていました。
この壮絶な帝王切開の話はまた改めてするとして、とにかく帝王切開してみて思うこと。
生まれてきてくれさえすれば何でもいい!
この一言に尽きます。
また、運動能力のことについてもしかしたらそういう統計があるのかもしれませんが、うちの子には当てはまっていないようです。
まず、妊娠中は私のお腹の中から私の右の肋をしつこく蹴り続けているヤツがいました。
何ヶ月も蹴り続けられたものですから、出産後も肋に打撲のような痛みが数ヶ月続きました。
生まれてきてみるとナルホド足が強い。
ムエタイのトレーナーが見たら選手に取られちゃうかもねっていうくらい、脚力が凄いです。
4~5ヶ月頃には制御装置の壊れたオモチャのようにビョンビョン跳ねまくっていました。
一日200回も300回も跳ぶので、掴んでいる方は疲労困憊でした。
一度沖縄で、車二台に分乗して移動したことがありました。
我々は前の車に乗っていましたが、後ろの車に乗っていたたまえ先生が、我々の車がずっとビョンビョン跳ねていて相当驚いたようです。
むろん跳ねていたのは車でなく、息子なのですが、それくらい思い切り跳ね続けるので車も跳ねるという怪奇現象が起こるわけです。
今思えばあれは立つための筋トレだったのでしょう。
5ヶ月めくらいにはつかまり立ちでどこでも行けるようになりました。
はいはいも驚異の速さで、トップスピードの時は誰にも捕まえられません。
因みに握力も物凄く強いです。
室伏広治も驚きの強さです。
赤ん坊のくせに非力な大人より全然力強いから驚きです。
しかも「イタイイタイイタイ!!」と叫ぶと喜んで、更に力を強くするというサドぶり。
顔なんて握られたら最後、泣いて謝っても許してくれません。
…とまぁ、こんなわけで、運動能力に差が出るということについては一安心でした。
多分、自然分娩が出来るのに、帝王切開を選ぶ必要はないということで、そういう話が出ているのかと思いますが、この話に少なからず傷つく人はいると思います。
私もこの話で人を傷つけてしまいました。
経験からしか学べないとは人とは本当に愚かな生き物です。
本当に無知だったなと反省しました。
ごめんなさい。
出産は女性にとって本当にデリケートな話ですね。
日本には自然分娩で産めずに、帝王切開をしたことによって、傷ついている女性たちが少なからずいるそうです。
今回の経験をもとに、そういう方々を励ませるようになりたいと心から思いました。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
誰も傷つかなくてすむように、
愛と光をこめて全ての人に光をおろします。