スコタイのあとはphu kradungという自然公園でキャンプしました。

自然公園は標高1316mの山の山頂にあり、麓から約4~5時間かけて登りました。

軽い気持ちで行きましたが、死ぬかと思った…ガーン

っていうか何故かまた山に登っているのはどういうワケか…。

荷物はポーターに頼むと1キロ30バーツで運んでくれます。
1人で一往復60キロくらい運ぶそうです。
実際こんなカンジで運んでました。
photo:01



身体中の筋肉をフル活用して運んでした。
人体って凄いです。
1キロ30バーツ…およそ100円。
安いですか?高いですか?

因みに政府がロープウエイを作ろうとしたところ、国民が反対して中止になったそうです。
景観が損なわれるのと、自分の足で登ることへの重要性をみなが訴えたそうです。
偉いぞタイ人。
因みにポーターに頼めば最低2000バーツから人も運んでくれます。
ハンモックに寝かされて2人がかりで運んでました。

バンコクからチェンマイに北上して更にチェンライまで北上し、やっと南に向かいはじめたのにまた北上して登山しているのは一体何故なのでしょう。

海に行きたいのにどうしても行き着かない。

ダイビング器材全部持って来たのに何故か登山している。

それよりなにより、いつも穏やかで爽やかなタイ人友人が突然鬼コーチに豹変し、ダラダラ登っていたら「プンプン山なめんじゃねぇぇっ」と言わんばかりにガミガミ怒りはじめて、大人になって人に怒られ慣れてない私は心が折れそうでした。

タイの自然公園は日本人が想像するより、荒削りな「まんま自然」です。
気を抜けば命を落としたり大きな事故になりかねない。
そんな場所でした。
そんな場所な為に友人もマジになっていたようです。(ってか聞いてないし!そういうことは先に言えぇぇっっ。)

photo:10


レンタルテント200個以上あります。
どっかの軍事キャンプみたい…。

大自然がそのまま広がり、象やシカやイノシシ、猿などが生息しています。
photo:02



「え?象いるの?会いたい会いたい!」と、呑気に騒いでいたら友人から「バカめ。象にあった時は死ぬ時だ…」
それにしても呑気な日本人おのぼりさんを連れてタイ人友人は大変だったことでしょう。

陽気なタイ人にあんな真面目な顔があるとは夢にも思いませんでした。

日本の都会人は細かいディティールにこだわるあまり、本質からかけ離れてしまう事がしばしばですが、タイ人の友人からは普段は細かい事に執着せず大事な局面でカッチリ締めることを学びました。

そしてphu kradungはメチャメチャ寒かったです。

朝は0℃にまで下がり、南国タイにいる意味が全くないのです。

phu kradungには4日滞在しました。

毎日滝や崖を巡って30キロ近く歩きました。

夜には野犬や自然の象などがウロウロしているのでキャンプから離れてはいけません。

私と友人は写真を撮るので、キャンプから10キロ離れた崖に夕陽を撮りに行きました。
photo:03

photo:04



夕陽が落ちたら真っ暗闇の中を懐中電灯片手に競歩で10キロ歩き抜きました。

腿もふくらはぎも腰も背中もパンパンで身体中が悲鳴をあげていました。

道々、やっぱり夕陽を観に行っていた人たちが力尽きて動けなくなって倒れこんでいました。
チラリと見たら、足が物凄い痙攣を起こしてて止まりません。
バタバタ人が倒れている信じられない光景です。
ヘリコプターで山の上にあらかじめ何台かバイクが運び込まれており、動けなくなった人はレンジャー隊がバイクで救出するそうです。

近くで野犬がないています。
夜には野象も活発に動きだすそうです。

手に持っている竹の杖でわざと大きな音を立てたり、懐中電灯を辺りにあてたりして友人が野生の動物を遠ざけています。

気が立っている友人の方が野生の動物のようです。
普段は物腰柔らかいフェミニストな友人ですが、完全に豹変しています。

「もう歩けな~い」なんて口が裂けても言えない雰囲気です。

日頃のヨガの訓練の賜物か、幸い私の足は元気に動いてくれました。
途中からは自分の意思は関係なく、オートマチックで足が勝手にうごいていました。

ってか、本当にタイまで来て何やってるんでしょう。
日本人の想像のタイとは偉い違いますね…。

ところでphu kradungではアルコールの販売がありません。
数年前にどこかの学生が酔っ払って殴り合いの喧嘩になり、死んでしまったことがキッカケとなりアルコール販売が禁止になったそうです。
と、いうわけで自動的に4日間禁酒状態に。
一日何十キロも歩いて全く持って修行のようです。

ご飯はとっても美味しかったです。
photo:07

こんな山の上なのに意外と食べ物が充実していて驚きました。
photo:08

photo:09


山の下に比べると割高ですが、レストランの人たちが毎日山の下から自分の足で運んでいるそうで、こんな山の上で美味しいものにありつけてありがたかったです。
photo:05



photo:06


野良シカが餌をもらいに来ています。

まぁ、そんなこんなでphu kradungでの4日間でした。

因みにカタカナで言うとプクラデンなわけですが、タイ語の発音ではポコデンと言った方が音が近いようです。

ポコデン。

可愛い名前です。

タヌキみたい。

でも実際は苛酷な大自然。

ヒーローものの悪役だけど可愛い顔したタヌキヤロー。

そんな場所です。(どんな場所だ…)







iPhoneからの投稿