インドネシアの公用語はバハサ・インドネシア

インドネシアに行きはじめて、デラワン島は英語を話す人がいないため、必要に迫られ現地の人たちにインドネシア語を習い始めました。

インドネシア語に更に興味が湧き始め、帰国後はインドネシア語民俗学教授に教えをこうたりしています。
言葉だけでなく、インドネシア人の習慣や性格なども教えてくれるのでとても勉強になります。

バハサはとても興味深い言葉です。


もともとインドネシアは違う部族が住む沢山の島からなる為、各々が違う言葉を話していました。
その後インドネシアが一つの国になって、皆で同じ言葉を話しましょうということでなるべくシンプルに造られたのがインドネシア語なんです。

インドネシア語には基本的に過去形がありません。


「食べる」も「食べた」もmakan(食べる)と言います。

食べ終わっていることを表現するためには完了形のsudahを付けてsudah makan(既に食べ終わった)もしくはkemarin(昨日)という単語を付けてmakan kemarin(昨日食べた)と表現することで過去形であることをあらわします。


通常、他の言語は未来形・現在形・過去形が存在するので全てを知らないとカタコトになってしまうわけですが、インドネシア語はとてもシンプルなため、少し知っているだけで現地の人と変わらずしゃべれるわけです。


デラワンでは昼の暑い日ざしの時間、暑さよけの為に家の前でダラダラしている人が沢山います。
道を歩いていると必ず方々から話しかけられ、こんな会話が繰り広げられます。


「ヨウコ~。」ヨウコさんじゃないですか。
「お~ワディ。パギ。」やや、ワディさん、おはよ~。
「パギー。」おはよ~。


・・・

「アパカバール?」元気?
「バイクバイク。」元気よ。


・・・

「マウクマナ?」どこ行くの?
「ジャランジャラン」散歩してる~。 じゃらんは「道」じゃらんじゃらんで「散歩」となります。日本の旅行誌「じゃらん」はここから来ているのですね。

「オージャランジャラン」おー散歩かぁ。


・・・

「スダ マカン?」もうご飯食べた?
「スダ。」食べたよ。
「モウ マカン アパ?」何食べたの?
「チュミ ゴレン」イカのから揚げ。
「オー チュミゴレン。エナ~。」おおイカのから揚げか。美味しいよね。」


…このような会話が延々続きます。

文法を全く使わないので一通り覚えてしまえば簡単に誰とでも話せます。
時々こっちがめちゃめちゃ話せると勘違いしてマシンガンのように話し始める人もいましたが、基本的にはシンプルな会話が繰り広げられます。


最初は同じ場所に座って私が通りかかると同じことを毎日質問するので「これってデジャヴゥ…?」と戸惑いましたが、慣れるとそれらの日常会話を行うことで、今日も何事もなく平和であることを探る手法なのだと気づきました。


江戸時代の日本の長屋もこんなカンジだったのではないでしょうか。


皆が顔を見せてお互い健康でいる様を確認しあう、それがあいさつのあるべき姿かもしれませんねニコニコ