新時代型日本スタイル 中国武術発展に向けた”中国武術名手”の紹介を前回から始めました。やはり理由としては、「健身」「修身」「防身」という、スタンダードスタイルで正統な伝統中国武術文化を理解する「新時代型武術人士」を育成したいことです。

前回の鷹爪拳元祖「周樹生」先生に続いて

 

「潘清福:パン・チンフー」(Pan chingfu 湖南省武術隊、天津市武術隊 教練)先生です。

 

 

https://www.9kd.com/note/2877807

 

 

 

 

名作映画「少林寺」で隋王朝軍、王将軍直属の部下、ヒゲの武将で矛を持っていた方です(※画像 右)

 



潘清福(1936年5月9日-2017年6月30日)先生は、本籍は山東省 烟台、遼寧省大連で生まれ育った、素晴らしい伝統中国武術家です。

映画「少林寺」での、武術指導を担当し、武術対練での動作用法のほとんどを手掛け指導しました。

 

 


主役の李連傑(ジェット・リー:リー・リンチェイ)が春夏秋冬の武術修練で行う「少林拳」は、途中から戳脚翻子拳になるのですが、その技能指導は潘清福先生が行いました。

 


潘先生は、現在に日本国内で長く中国武術活動の普及を活発にされている、日中武術交流協会の会長の「常松勝」先生の兄弟子です。

 

(写真は、2019年11月に再会出来て久しぶりにして、楽しく懇談しました)

 



私は、通臂拳を安徽省武術隊で1986年に学び、それから全日本大会の審判団の1人として来日された瀋陽体育学院の「穆秀傑」先生に、伝統通臂拳の技法を細かく学びました。

 

査拳と八極拳を学んだ「何福生」先生、徐文忠先生のお嬢様の「徐淑貞」先生の来日時にも、常松先生は、よく訪ねて来られて、ご一緒させて頂きました。

そのことが縁で、遼寧省で育ち、武術修練を長く積んだ 伝統中国武術家 常松勝先生とも知遇が得られて、今でも懇意にさせて頂いています。常松先生が常々に仰っていたのは「映画少林寺の武術指導した先生で武将を演じた潘清福は私の兄弟子で、とにかく凄い」と聞かされていました。

 

そして1986年のことですが、「外見のかたちばかりに興味を持っては意味ないよ、対打 対練の修練なしに、中国武術は成り立たないよ。功夫・時間が経てば経つほど、わかるようになるよ」と常松先生は当時の私(18歳)にアドバイスをして下さいました。

 

1989年 

 

 

 

 

 


私も中国に武術修養で留学した時にも、よく購入した専門誌「中華武術」や「武林」で表紙を飾り「凄いのだろうな」と想いを馳せていました。

後に、元湖南省武術隊で教えていて、新しく天津市武術隊を創設した教練の潘清福はとにかく技能と指導力が凄い!という話を聞きました。

 


そこで、ああ、あの先生だ。と瞬時に実感しました。

それから、多くの月日が流れましたが、日本人の私ですが、伝統中国武術教育家として、コツコツと潘清福先生を目指して邁進したいと思います。