菜の花
 
3月も、もう終盤を迎えました、今年は閏月のある年で、太陽暦3月と太陰暦三月がかぶっている年です。
 
季節は本来は「春」昨日は季節はずれの雪が横浜にも降りました。今年迎えた2020年をいろいろと考えています。
 
戦後1945年から75年め、50年前は1970年、日本の人口が初めて1億人を突破した年でした。今は1億2600万人代を維持していますが、単純計算でみると、私の年下は2600万人いて、私の同じ年と年上が合わせて1億人だということが判ります。
 
私の年長の方々が今回の騒動で一番悪影響的になっている所感を思います。
 
日本をはじめ先進国G7は、戦後大きな発展をして来ましたが、20年前のミレニアムをひとつのきっかけに、大きな転換期が世界中で起こりました。
 
今感じているのは、国際情勢的に一大革命的なことがリアルタイム進行中で起きていて、その一部現象なのであろうと思います。来年2021年は、あの2001年からもう20年、かの2011年から10年です。
 
私は今年で太極拳、中国武術、気功導引術を合わせて13歳から始めて38年めに入りました。いろいろと多くの経験や心身感覚で、今回の騒動でも、心身感覚はいつも冴えていて、本当に良かったと実感しています。
 
(※今回の騒動でも、何も怖れは感じません、むしろ簡単に報道企業と行政のうるさいお節介アクションに載せられて振り回されてしまっている世間を達観視しています・・ この不自然さに気付いている善良な方々も増えている気がします)

一番役立っているのは、精神状態をいいかたちで常に維持することができるのも、「意守:意識感覚を守る(自分の意識感覚への不法侵入的なものを許さない)思考哲学の実践」でした。
 
それを今回は紹介致します。
 
今現在に大事な感覚では、「仏家功法」の「除雑念、浄心身、人生的悟解」
 
「不快に感じるものは、すべて無駄で不要な”雑念”の存在であり、それは人間界のみに起こっているだけであり、自然界からすれば”雑多なもの”でしかない、つまりは、心身を常に清めておけば、己の人生観でも、何も気にすることもない、すべてはいずれは”なくなり”多くは忘れ始める。

天台的な「止観:不自然的なものごとを観じるのを止める」
 
そして、正 「身与意」 一致 返先天 穏秩序
 
「心身と意識感覚を正しく修め、今一番大事なことを考える(自身の精神と肉体への信頼安心感を揺るぎない”拠り所”に置き、天は何万年と生き続け、心は穏やかに、その”天”との結びつきを実感し、秩序立った世界観を持ち、良好な状態を保ち続ける」   
 
「観:観想 清風洗心 観心 如明月在懐」
 
「観じる 人々の想いや起こされていく行動を達観視する、清らかな風に心を洗い、洗い清めたあとの自身の”心を観じる”。例えれば、明るい月明かりが自分の懐にあり、その穏やかさを大事にする」
 

伝統気功における意識的概念
 
道家功法:自然、陰陽、五行変化、練気
仏家功法:体悟、宇宙与自心、唱虚静、通過座禅、参禅、瞑想、除雑念、浄心身、人生的悟解
天台:止観
禅:禅正
密:ヨガ
儒家功法:練心 「正」「直」「養気」
 
意 「意識的概念」 
 
正 「身与意」 一致 返先天 穏秩序
静 畜気 聚能 静中行気 陰陽相合
松 外形要松 空山無人 水流花開
息 調形 調息 調心 性命圭旨
空 性命双修 恬淡虚無 真之気 無極生太極
順 随 上下合随 前後相随 内外相随 身歩相随 不追求 不強制 不則易
導 得 流水不腐 戸枢不蠢
観 観想 清風洗心 観心 如明月在懐
抱 見素抱朴 精気神 「神抱」「意抱」
守 意守丹田 意到則気到

そこで、「意識運動(脳)」「呼吸運動(肺)」「全身運動(心臓)」が特徴の太極拳運動は、ひとたび行えば、外面に表れた「形態」は、内面:内在意識と密接に結び付き、
 
その連動が大自然の法則における、陰と陽のはたらき、つまりは陰を大地とすると、天は陽。
 
秋冬を陰とすれば春夏を陽。
 
海を陰とすれば、山が陽。
 
女性を陰とすれば、男性が陽。

武芸:武術ながらも、すべては、大自然の働きや融合を思想の根本としている、謂わば「文化拳」が太極拳です。
 
太極拳の持つ特性として、人間の内在意識では「善良」「正直」「聡明」「健全」をいいます。
 
そして「太極拳文化特徴」として4つの面を持ちます。
 
1、樹木の根のように丈夫な精神。
2、己ずから覚醒していく思考。
3、自由で大らかな発想。
4、大自然が全てにとって有益な作用を持つような善良な意識。
これらを包括した武術拳種として「太極拳」という武術文化です。

こうした技能と精神哲学を内包した武術文化が太極拳であり、
私はこんな中でも、大きな喜びを感じています・・
 
やがて季節は、春分から清明へと移り変わり、もう温かな日差しが待っています。
 
(※今日は太陰暦、三月七日)
 
清明 三月節 卦象は「夬:かい」
 
季節は、太陰暦三月節 春爛漫を迎え花々が開き、若葉が濃くなり始め、初夏へと移行し始めています。
天地万物の活動が起こり、陰気が弱まり 太陽は輝き陽剛の気となっていきます。
生活のリズムは早寝早起きが身体によく、空気の様子は湿度はさほど高くなく、ほどほどに高温になり、一年間で最も快適な期間になります。
 
この時期には基準となるべき良好な体調の体得することが賢明な功です。
 
肝の気を益々高め、腎の気を補い、食物は「旬のもの」が最も栄養になり、脾の気も安定し、心の気が向上し、肺の機能も良好になります。
大の力は益々強くなり発揮され、小の力は弱まっていきます。
 
ゆえに「夬」は「決」に通じ、「決行」には良い時候です。
大自然の「天の気」「地の気」は力強くなり、「人」は元気の「気」を高めていきましょう。