「新型肺炎騒動」も約2か月めを迎えて、振り返れば、2か月前は、私も1990年に留学したこともある、中国湖北省の省都「武漢市(人口1000万人)」から始まりましたが、
 
その後は日本の横浜港に帰着した「ダイアモンド・プリンセス騒動」になり、そこから日本列島各地で「発見」された方々の報道が増え、それから、ただひたすら数だけをマスメディアはクローズアップしていましたが、正しい専門家の意見もありますので、
 
神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科部長 小倉高志医師の論説を紹介致します。
 
以下の文章で重要なところは、この”病状の特徴”というところに着目下さい。
 
「肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などの細菌が原因で発症する『細菌性肺炎』は、湿った咳とともに黄色や緑色を帯びた痰が出ることが特徴です。マイコプラズマやクラミジアなどの微生物が原因で発症する『非定型肺炎』は、乾いた咳が長く続きます。
 
「どのタイプの肺炎も基本的に糖尿病や心疾患、呼吸器疾患などの慢性疾患を持つ人や、病気の治療中などで免疫力が低下している人が発症しやすい」
 
 
~以下全文~
 
 
新型コロナの死因の大半「ウイルス性肺炎」の症状とは
 
3/19(木) 7:00配信(/AFP=時事)
 
 今回の新型ウイルスの犠牲者の死因はほとんどが「肺炎」とされるが、そもそも日本人の死因として3番目に多い肺炎そのものについても、改めて詳しく理解を深めておきたい。

 目、鼻、口などの粘膜を通じて体内に侵入したウイルスの多くは、鼻や咽喉などの上気道で食い止められる。すると咳やくしゃみといった風邪に似た症状は出るものの、通常は重症化しないと考えられる。

 しかし、ウイルスが上気道から下気道を通過して肺に到達すると「肺炎」を罹患して重症化リスクが一気に高まる。

「肺炎は、原因となる微生物の種類で分類されます」と説明するのは、神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科部長の小倉高志医師だ。

「肺炎球菌や黄色ブドウ球菌などの細菌が原因で発症する『細菌性肺炎』は、湿った咳とともに黄色や緑色を帯びた痰が出ることが特徴です。マイコプラズマやクラミジアなどの微生物が原因で発症する『非定型肺炎』は、乾いた咳が長く続きます。

 インフルエンザウイルスや麻疹ウイルスなど様々なウイルスが原因で起こる『ウイルス性肺炎』は、風邪の症状に続いて激しい咳や高熱、倦怠感が生じます。もちろん、新型コロナウイルスによる肺炎はウイルス性肺炎の一種です」

 さらには、感染する部位によっても種類が分かれている。

「細菌性肺炎は、気道の末端にある『肺胞』という小さな袋の中に炎症を起こす『肺胞性肺炎』の形をとります。この肺炎はCTで濃い陰影を示します。

 一方で肺胞と血管の間にある『間質』に炎症を起こす『間質性肺炎』は、間質が線維化して硬くなり、肺から体内に酸素を取り込めなくなって呼吸困難に陥るケースがあります。間質性肺炎はCTでは肺胞性肺炎とは異なるすりガラスのようなぼやけた陰影を示します」(小倉医師)
 
今回の新型コロナのようなウイルス感染の場合は間質性肺炎が主体とされ、武漢で発症した日本人が急性間質性肺炎と診断された症例がある。

「どのタイプの肺炎も基本的に糖尿病や心疾患、呼吸器疾患などの慢性疾患を持つ人や、病気の治療中などで免疫力が低下している人が発症しやすい」(小倉医師)

 新型コロナウイルスで重症化リスクがあると指摘される因子と重なってくるところが多いのだ。