今日は「立冬:冬の気配が立ち始める」

季節は「冬:養蔵」が今日から始まります。

 



今回から、「春:養生」「夏:養長」「秋:養収」「冬:養蔵」の、

春夏秋冬での、移り変わる季節の特徴や、その季節季節の「養生健身法理論」を、

お伝えしたいと思います。

今現在に私達のクラスに参加されている皆様や、指導員・インストラクターを目指す方、

あるいは既に指導現場に出ている方々のレッスントークに活かして下さればと思います。

 

(※養生への紹介などは、通常は春:立春から始まりますが、敢えて”この冬”から専門的な実践を行うには、一年間で一番、

 

多くの方々が「心身への健康不安」「病気への怖れ」が大きくなりやすい「冬3か月」を選び、

 

意識的に実践を働きかけ、その実証を経て「春3か月」を迎えたいと考えたからです)


立冬からの「養生」

先ず、

二十四節気とは

二十四節気は、太陰暦を使用していた時代に、季節を現すための工夫として考え出されたものです。

一年を二十四に等分し、その区切りと区切られた期間とにつけられた名前です。現在でも季節の節目を示す言葉として使われています。

七十二候は、二十四節気をさらに三分に細分したものです(24×3=72)。

二十四節気は古代中国で、段階的に整備されてきたものです。

殷周時代には日の最も短い冬至頃に年始が置かれていた。甲骨文字において月名は1、2、3といった序数で表されていたが、

時折「十三月」(閏月)が用いられ、冬至から始まる年と月の運行に基づいた月とを調整していきました。

そのために殷の暦法では太陰太陽暦であったが、高度な計算を用いたものではなく、

自然を観察しつつ適宜ずれを修正するような素朴な暦法でした。

「冬至 夏至の至点」「秋分 春分」とする、二至二分の名称は、『尚書』堯典には夏至は「日永」、

冬至は「日短」、春分は「日中」、秋分は「宵中」と書かれており、戦国時代末期の『呂氏春秋』では

 

夏至は「日長至」、冬至は「日短至」、春分・秋分は「日夜分」と名付けられています。

二至二分の中間点に位置する四立に関しては『春秋左氏伝』僖公5年の「分至啓閉」という語の「啓」が立春・立夏、

 

「閉」が立秋・立冬と考えられており、『呂氏春秋』において

 

「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の語が使われていることから、戦国時代に一般化したと考えられます。

なお、古代中国人は、一年12か月を春・夏・秋・冬の四時に分け、正月(一月)・二月・三月を春、

 

四月・五月・六月を夏、

 

七月・八月・九月を秋、

 

十月・十一月・十二月を冬としました。

 

周では冬至を基準に年始が置かれていたが、戦国時代になると冬至の翌々月を年始とする夏正(夏暦)が各国で採用されるようになり、

 

これにより冬至と春分の中間点が正月、すなわち春の最初の節気にあたるようになったことで「立春」と名付けられ、

 

他の二至二分四立も春夏秋冬の名が冠せられるようになったと考えられています。

その他の二十四節気の名称は、前漢の『淮南子』において出揃っており、それまでの間に名称が固定化したと考えられます。

こうして振り返れば、前漢の時代に「馬王堆導引術」が成立している歴史的背景には、


当時の紀元前2世紀には、暦と合わせた養生健身法が行われていたことが予測されます。

”二十四節気”

立冬 (りっとう) 

冬の気立ち初めていよいよ冷ゆれば也。
この日から立春の前日までが冬。日は短くなり時雨が降る季節。
北国や高山からは初雪の知らせも届き、関東では空っ風が吹く頃。

”七十二候 55~57候”

立冬    

 

初候    55候    
山茶始めて開く    つばき はじめてひらく

次候    56候    
地始めて凍る    ち はじめてこおる

末候    57候    
金盞香    きんせんか さく


初冬 坤:立冬 足欠陰肝経  燕飛勢(叉歩)

 

冬:立冬から、立春の前日(節分)までの3か月。

 

活性化すべき臓器は「腎臓」

 

その前の時候で、春を経て来た夏3か月(立夏~立秋の前日までの期間で、

 

太極拳、武術、健身気功(伝統気功 五禽戯)で質の良い運動による効能で、

 

「心臓」の機能が強化されていて、

 

血液循環の良く、新陳代謝が上がり、

 

発汗作用の高い体質が構築されていると、夏3か月で、血管と血液の流れは良好で、古い水分と新しい水分が入れ替わっていて、

 

老廃物が内臓からも、皮膚からも排出されていて、皮膚感覚も新しい細胞が出来ていて、

 

秋3か月(立秋~立冬の前日までで、その期間は”この冬”以外の空気の質をすべてべて経験していて、

 

「肺」の機能強化を図り、呼吸力が強くなっていることで、

 

その感覚が基準で”拠り所”になり、”良質な感覚”は信頼と安心感の源泉になります)

 

従って”冬3か月”は、更なる”免疫力・防衛体力”を高め、”食事”の栄養分や”睡眠”の質も高くなり、筋力も体力も強くなり、

 

「腎臓」の持つ、血液のフィルター機能もよく働くようになります。

 

従って、質の良い栄養分は身体に取り込まれ、吸収し、不要な老廃物はすべて体外へと排出され、

 

運動の質と量も上がり、血行促進効果も良く、体温上昇を図り、

 

その保温効果が、身体の内面をコーティングして”バリア”の役割を果たし、寒気から”身を守る”ことができます。

 

そうして、この春、夏、秋の太極拳、武術、健身気功(伝統気功 五禽戯)の運動効果が、はっきりと実感できます。

 

そこで”冬”で、

 

”筋骨”は強くなり、”厳寒”にも強く、寒さの影響による”純度の高い酸素”を取り込み、

 

空気は澄んで、遠くまで見えるようになり、その空気に心身と精神意識が清められ、次の時候”春3か月”を前に、

 

新たなる”希望”と”期待感”を持って、新たな”年”のスタートをいいかたちで迎えられるようにしていきます。

 

※世間一般的なイメージでは、自身や周囲への「健康不安」や「病気の心配」の風潮が大きくなり、

 

”冬”を怖れる人々が多くなりますが、ここ昨今に知られるようになった「”間違いだらけの医学教養”の失敗と無責任」が、

 

こういった実情にしてしまった、という事実を確認できると思います。



11月 立冬:慧眼遥観 万象皆明

立冬(坤) 11~20℃

最低気温10℃下回る日が出て来て”冬の気配立つ” 

空は冬特有の重い色を感じ、運動不足や、心身機能の弱い方々には関節の痛みなどが出やすくなります。

”木枯らし一号”が、この頃前後に吹きます。 

オーバーコート着用 蜜柑が出回り、養生教養のない一般大衆の感覚では余裕なくなり、

意識は自分事で目一杯にり、俯いて歩く人が多くなります。

ロシア方面からの寒気が流れやって来る冬型季節配置になり、北国・東北地方などでは、
雪の降る レッスンでは効能を力説してアピール 膝周りへの負担に注意 身体機能の主導権を自身が便りが届き、

 

心身への信頼や安心感の感覚を自分自身が自発的に握っていられるか、どうかの確認。

 

(※例えれば、車、飛行機を操縦する運転士が、しっかりと、その自在に操縦桿を持ちっているどうか、という感覚です)

 

皆様、どうぞ、元気にお過ごし下さい!