季節はゆっくりと秋へ動き始めました。

 

今年は、武術イベントでの仕事が多く、気付けば秋の訪れでした。

 

御蔭様で、新しい時代に向けた「武術活動」も動き出して、

 

この夏は、若き教え子たちの成長も感じられて、「日本国内の武術活動」に安心感をも思いました。

 

これまではイベント大会記事がやたらと多かったのですが(笑)

 

今日は、久しぶりに「四季養生:四季養形法」について、ご紹介致します。

 

 

今日は太陰暦の八月五日です。

 

あと10日先の太陽暦9月24日(月)が満月十五夜で、仲秋の名月の日です。



養生学、養生功の実践で基準を築くべき重要な時候が「秋分」です。

およそ一か月前半前から一か月前が「立秋」と「処暑」でした。

一年間で最も気温が高く、この時期は平均で「最低気温:28~30度」「最高気温:36~37度」でした。

これからの秋分の時期は「最低気温:22度前後」「最高気温:28度前後」になります。

「立秋~処暑」の時候から、最低気温、最高気温 共に「6度~8度」下がるようになりました。



今後は、秋分から10月の「寒露」になる頃は、

「最低気温:16度」「最高気温:25度」程度に気温が下がります。

この時期は5月上旬の「立夏」と、ほぼ同じで一年間で最も過ごしやすい時期になります。

この時候は「立夏」とほぼ同じ温度レベルなので、再び「心身の快適な感覚の基準」

を構築する時期です。

「立夏」は、冬から来て、春を過ぎてから夏の入り口で「心身の快適な感覚の基準」を築く時期で、

「霜降」を過ぎて11月上旬の「立冬」までに空気の乾燥が始まり、

「立冬」は、真夏猛暑時期の「立秋」から来て、秋の2段階目の秋分の過ぎてから、

 

冬への入り口での「心身の快適な感覚の基準」を築く時期です。

「立冬」の平均温度は「最低気温:11度」「最高気温:20度」です。

一年間で最も気温が高い立秋から、3か月で、この時期までは平均で「最低気温:28~30度」「最高気温:36~37度」ですから、

「最低気温」「最高気温」共に、「16度~17度」下がります。

そして「立冬」から、一か月半先には真冬の入り口の「冬至」で、

「最低気温:2度」「最高気温:9度」前後になります。

そして一年間で、最も寒い厳寒の時期は1月下旬の「大寒」から、2月上旬の「立春」で、

「最低気温:ー1度」「最高気温:6度」なので、

真夏の「立秋」時期の「最低気温:28~30度」「最高気温:36~37度」ですから、

熱さのピークを迎えた真夏の最高気温から、寒さのピークの真冬の時期での最低気温の温度差は、

「37度~38度」あります。

そうした温度差でも、人間の身体が適応していくためには養生法、養生学の実践が一番適しています。

そのために、秋の進む3段階

 

(真夏からの暑気の移行期が1段階、秋分の秋の真ん中が2段階、晩秋から初冬に移り、空気が冷えて乾燥して来るのが3段階です)で、

秋が最も、呼吸器を痛める人は、ほぼ皆無の時期から、始めることが一番なのです。



秋季養形法 

秋の三ヶ月は平らかではあるが、時に天気は急変する。

地の気は未だ明るさがある。早寝早起きが良い。安寧な情志が大事である。

暖かさは季節が進む毎に弱まり、神気は収斂していく。 

肺を清らかに保ちながら養収を考える。 

「口四:si」字功 


冬季養形法 

冬の三ヶ月は閉蔵の時である。水は凍り、地は堅くなる。 

陽射しはだんだんと力を収めていく。早寝遅起きが良い。

日光を待ち、私意よりは自然の流れを重視する。

寒気を避け、暖気を求める。皮膚の養生が大事であり、

「意守」を用いて過ごすのが養蔵の道である。 

方法を誤ると腎を痛め、春に影響が出る。 

「吹:chui」字功


春季養形法 

春、陽光が強くなり、明媚な景観を感じられる。

空気は清らかに新しくなり 暖かい風は面を払う。

花は咲き 万物が新生勃発する時候。 養生の道。

「嘘:xu」字功 


夏季養形法 

夏季は農暦で立夏から立秋の前日までを謂う。

三ヶ月を包括すれば、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑である。 

天と地が交わり、万物の華、果実が育つ。夜に臥し 早く起きるのが良い。

天の力は剛強で厭う心地も出てきやすい。日を用いて干すのは良い。

「怒り」の情緒が現れやすい、落ち着いた心地が大切である。

夏をうまく活かせるかどうかで一年が決まる。養長之道を知るのによい。 

「呵:he」字功 


未病を治す

現代を思うと、多くの人々は様々な「病」を発してから、気付き治療にあたる、ということ です。 

最近の世の中を見ると多くが健康不安を抱え、病疾患にかかることを恐れています。


中国最古の医学書、黄帝内経にある有名な言葉「未病」の概念です。 

「聖人は既病を治すのではなく、未病を治す」 

長き歴史を有する予防医学の考え方と実践方法は、究極の心身活性化方法であり、

今後は、より重要視される時代が訪れることになるでしょう。