今年はあと3か月をきりましたが、8月13日(日)に第9回中国武術・健身気功交流会を行います。
毎年と同様にプログラム項目は40種目で、
今回から常に、1部が中国武術文化交流会、2部はエキシビジョン大会で2部制
20項目ずつの配分です。
1部では、昨年に行った武術文化交流大会を引き継いで武術院の指導陣が審判を担当し、
一等奨(国際武術大会:段位制大会での1~2位レベル)、二等奨(3位~4位)、三等奨(5位~6位)
優秀賞の各証書を大会終了後すぐに授与します。
2部はエキシビジョン大会です。
今年から、更に武術普及をしっかりしていくためにも頑張ります。
よろしくお願い致します。
昨年の「2016年 中国武術文化交流大会」での本場、中国国際武術大会との同様な採点の全体的な武術技能評価基準の配点です。
1、動作規格 6点
2、勁力 協調性 2点
3、精神 リズム 内容 風格 技の結合 布局 2点
4、失誤 その都度、生じた場合の時々において配分される。
※全員の各自の元々の持ち点がスタート時は「10点」から始まり、武術演武での動作状況によっては、充足感が不足しているとポイントが指し引かれ、
最終的に、持ち点からの充足率が差し引きされてから各自の保有得点として判定される、という考え方でできています。
10点満点を得られる人とのレベルというのは中国武術段位 十段。
武術技能での絶技を有する「武芸の神」の域のレベル到達者。
※「中国武術段位九段」は、その継承者。
「中国武術段位八段」は現在進行形の中国武術協会の運営首脳陣。
1.動作規格
競技で行う套路内での全技術動作から各項目に求められる性質の完成度を見る。
技の整合性のために「型」と「方法」が適確かどうかを評する。
「手型」「歩型」「身法」「歩法」「器械操作方法」など。
一つ一つを全てを減点することはなく、多く出てきても0.3を越えることはない。
2.勁力 協調性
各武術項目の技術動作の実際の身体表現能力を評する。
勁力・功力がその用法に則り手の先、足の先まで到達しているかを見る。
上下左右のバランス、眼の動きと技術(器械操作)との合致、巧みに行われているかをここで採点する。
3.精神 リズム 内容 風格 技の結合 布局
精神:演じる者の内在意識表現を見る。
リズム:動作の中での時間的変化 動~静 快~慢 など。
風格:各武術項目の特徴と風貌の現れを見る。
技の結合:動作と動作のつながりが滑らかで巧妙かつ 起伏、自由自在な変転を見る。
布局:それぞれの武術項目における空間的変化
コート内の場所の使い方で、それは武術的行動範囲を評する。
空間の滞在部分を駆使し理に適い、バランスがとれ 変幻自在さを見る。
(逆にいえば、部分部分に偏ってはならず、全体に意識が届き、一部分のところだけに留まらないようにする)
4.失誤
動作を途中で頓挫し退場した場合、動作を忘れてしまった、器械の変形
衣服の乱れ、ふらつく・バランス等を崩す、起~収勢が合致しない、
コートから出てしまう、時間不足など。
本場中国武術大会方式での判断基準数値
9.0~
武術動作は規範に正しく、用いられる技の数々が清々しさをも感じる。
力は届くべき場所へ到達していて、リズムも滑らかで動きははっきりしている。
手や眼の動きと身体(器械)の使い方はピタリとまとまり よく練られた技が
その套路を完成させている。
8.0~8.9
動作はルールに正しく、方法もよく 力はよく届き 手と眼と身法(器械)が整っていて完成度は高い。
7.0~7.9
動作は比較的ルールに合っている。技もきれいに忘れることなく、套路を演じている。
6.0~6.9
動作に大きな誤りはないが、方法も基本的には沿っているが 何かしら動作動作への意識感覚において集中力や勁力が不足しているように感じ、一応は通すことができている。
6点以下
動作は規格から離れていて、用いる技に力が届いていないように感じる。
動作への熟達さが求められる。
採点基準
拳術 器械
配点 採点分類 減点の範囲
6点(動作規格)
手型 歩型 手法 歩法 軽微0,1
身法 腿法 顕著0,2
跳躍 バランス 各種器械操作 甚だしい0,3
2点(発力 協調)
発力の充足 力の使い方の順達度 軽微 0、1~ 0、5
力点の正確さ 手、眼、身、法、歩の協調一致さ 顕著 0、6~ 1、0
動作の鋭敏さ 運動の熟達度 沈着安穏さ 甚だしい 1、0~ 2、0
連貫円滑さ
2点(精神 リズム)
活力の充満 確立されたリズム 軽微 0、1~ 0、5
風格の突出度 内容の充実 構成の合理性 顕著 0、6~ 1、0
変化の多様性 配置の整合性 意識の集中 甚だしい 1、0~ 2、0
表情の自然さ 適度な速さ
失策による減点基準
審判員が判断
動作の忘却 0、1~0、2
剣穂・刀彩が身体に巻き付き動作に影響を与える 0、1~0、2
器械が床にぶつかる 0,1~0、2
「器械」を落とした 0、4
ラインアウト 0、1~0、2
※14×8mのコートの外に出てしまった
バランスを崩す 0、2~0、3
床へ倒れてしまった 0、4
審判長が判断
起勢と収勢が違反した 0、1
やり直し 1、0
途中退場 評価なし
時間不足と超過 2秒につき 0、1 太極拳は5秒につき0、1
套路競技での採点方法は以下の基準から総合して判定されます。
1.動作規格 6点
2.勁力 協調性 2点
3.精神 リズム 内容 風格 技の結合 布局 2点
4.失誤 その都度、生じた場合の時々において配分される。
例:9、2
動作規格 6、
勁力 協調性 2、
精神 リズム 内容 風格 技の結合 布局 1、2
失誤 0
最終得点 9、2
例:8,7
動作規格 6、
勁力 協調性 1、5
精神 リズム 内容 風格 技の結合 布局 1、5
失誤 ー0、3
最終得点 8、7
こうした基準から、いろいろと工夫して練習をしていけば、だんだんと普段から武術技芸を高めていくための「やるべき何か」が必然的に見えて来ると思います。
中国武術段位の認定基準
第一段:規定套路の成績が7点以上、理論成績70点以上。
第二段:規定套路の成績が7、5点以上、理論成績70点以上。
第三段:規定套路・自選套路、2項目の成績が15点以上、理論成績70点以上。
第四段:規定套路・自選套路の成績が16点以上、理論成績75点以上。
第五段:規定套路・自選套路の成績が17点以上、理論成績80点以上。
第六段:規定套路・自選套路の成績が18点以上、理論成績85点以上。
こうした考え方の基本は、かつて中国の歴史的な「武術人士」を評価する武挙制度が根幹になっており、
つまり、相手と実際に勝負する前に、どのくらいの武芸を個人で高めて来たのかを、ありとあらゆる角度からのシミュレーションがあり、その考え方が基になっています。
中国武術界は「武術文化」の歴史的に、各個人個人の武術の単練技芸があってから、対練、対打、散手と学べる基準となっていくので、高い武術技能は「単練:一人」の技芸訓練ができてからこそ、更に武徳の有する者は学び発展させられるようになっています。
大会での評価水準では、
一等奨が「8.9~9,2」の成績で中国武術段位制では五段~六段合格水準。
二等奨が「8,5~8,8」の成績で中国武術段位制では三段~四段合格水準。
三等奨が「8,1~8,4」の成績。
優秀賞の成績。
武術技能評価表
1、動作規格 6点 持ち点
配点 1・2・3・4・5・6
2、勁力 協調性 2点 持ち点
配点 0、5 1 1、5 2、0
3、精神 リズム 内容
風格 技の結合 布局 2点 持ち点
配点 0、5 1 1、5 2、0
4、失誤 差し引き点
配点 0、1× 0、2× 0、3× 0、4×
最終得点 点