今週は冬至を迎えます。
3か月前が秋分、1か月半前が、立冬。
そして、これからは「冬至」
1か月半後が、立春、3か月後が春分です。
この時期から真冬の寒気に包まれるようになり、1か月後の大寒が寒さのピークを迎えます。
秋分の真夏の名残のある時候で最低気温22度 最高気温28度から、
秋の過ごしやすい時期を経て、
1か月半前の立冬では最低気温12度 最高気温20度を経験し、
これからの冬至で平均温度では、最低気温3度 最高気温が9~10度までになり、
真冬の寒さ(大寒~小寒の最低気温 -1度~0度 最高気温 5~6度)以外は全部経験し、
質の良好な武術運動を行ってきていれば、
秋分までの時候で、発汗作用が上がり、新陳代謝の流動性が高い身体(筋肉、血管、皮膚呼吸、汗腺)
が出来上がっていて、秋で皮膚が閉じ、これからの真冬で筋肉が締まってくるので、
筋肉における強度が高まり、武術活動における練習の質も善くなり、
運動量も増え、体力と筋力は一番強くなります。
その反面に、質の良い運動習慣を持たず、栄養バランスにおける食事に偏りがあると、
生活習慣病を発症しやすい時期になります。
あるいは、運動をしていても不定期や、武術拳種や太極拳、健身気功の指導者をしていても面倒なのか自分自身で動かない(動けない)結果で、生活習慣病になる人もあります。
(※時折、注意が必要と感じるのは「日本国内」には、「中国武術」の専門学校のような正式な教育機関が未だに存在しないので、指導する人材にも問題の有する人もかなりいるので注意、という今の世界中の武術環境では稀有な状況になっています。その理由はこれまでに何度も説明して来たので省略します)
それは、まず身体におけるしくみを理解する必要性があります。
一般的には「風邪をひく」といいますが、詳しくは「感冒」です。
つまり最初に「呼吸器障害」を起こしやすく、次に体内にウィルスなどを含んだ寒気に入り込まれると、悪寒を感じ、次に「発熱」を起こすのが「風邪」の症状ですが、
正確には、鼻が塞がり、呼吸機能が弱まり、酸素不足脳になりやすく、
「嗅覚:鼻の機能」と「口呼吸」に悪影響を受け、「味覚:舌覚」の機能も低下し、
「鼻」と耳は連動していることから「聴覚」も弱まり、
「目」も涙腺の感度が低下することで「視覚」も弱まり、
最期は悪寒を感じるには「触覚」も機能不全を冒しやすくなることで、
「五感全部が冒される」
それが「感冒」です。
やはり、そういった真冬に起こしやすい疾患から身を守り防ぐには、
意識呼吸による「呼吸の力」を向上させ、
全身運動における「血管の拡張」そして「血液の流動性」を高めることが一番の方法です。
ふつうに1回息をしたとき、肺に吸いこめる空気の量は、小学生なら 200~300 ミリリットルです( ぎゅうにゅう 牛乳 びんで、1本~1本半の分量)。日本人の大人の男の人 なら、400~500 ミリリットルです。
1分間に、人は約 16 回呼吸をします。
だから、 1分間では、小学生なら、3200~4800 ミリリットル、大人の男の人なら、6400~ 8000 ミリリットルの空気を吸いこむことになります。
日本人の大人の男の人が、肺でとり入れる酸素の量は、1分間におよそ 310 ミリ リットル、体の外に出す二酸化炭素の量は、1分間に 260 ミリリットルといわれて います。
1分間に肺に入る空気量は、6400~8000 ミリリットルですから、吸った 空気の量の、およそ、20 分の1の量の酸素を、とり入れているわけです。
つまり普通の呼吸でも、体内にとりこめる量は無意識でも、これぐらい必要になるために、
武術運動における呼吸運動の強化と全身運動での連動が、意識的な全身感覚の能力を高めることは、
医科学的な観点から、非常に道理に適っているのです。
そして「血液について」では、
全血量はおよそ体重の13分の1。
約8%が血液の量です。
60kgの体重の人なら、およそ4.5リットルであり、
この4.5リットルのうち、3分の1を出血などで失うと、生命が危険になります。
心臓は、この血液を全身に循環させるために、1分間に約70回 (50~100回・安静時) 拍動します。
小学生では約80~90回、赤ん坊はもっと心拍数が高く、1分間に120回程度であり、
成人の場合、心拍数1回につき、約70㏄の血液が送り出され、1分間で考えると5リットルぐらいになる。
つまり、1分で体の中の全血液は一循する。
血液の中の赤血球は、1日に約2000億個入れかわり、赤血球の寿命はおよそ4か月です。
ですから、「意識運動」「呼吸運動」「全身運動」を包括した「武術運動」は、
こうした冬の身体づくりに、とても良い効果を上げることで、
真冬に起こりがちな、心身への不安や病気への心配を払拭し、
快適で心地よい身体を実感することで、
大脳は本能的に直観で「心身機能」を感知できることで、
毎年、毎年に、この冬至からの時期は、
身体への自信がしっかりしてくるのです。
そのことゆえに「中国武術運動」は、「武芸」「体育:社会体育、スポーツ競技」「伝統中国医学」「思想哲学」のすべてが融合している世界観を持ち、
そのことで、真冬は静かな環境で「文化教養」での精神面も充実し、運動効果で体内の血液循環は高まり、食事もビタミンやミネラルが豊富な食材も多く、睡眠の質も高くなることで、
正しい「中国武術」での練功は、真冬こそが大きな効能を実感し、純度の高い酸素を得て、静かな中に、快適な心身機能の向上をしっかりと体感から理解することができます。
そして練習活動を通じて、仲間たちとのコミュニケーションも高まり、
楽しく明るい人間関係を持ち、日頃の生活に充実感を感じられます。
そういう理由で、
昨日の練習活動もそうでしたが、有意義な時間をみんなで共有し、
この世知辛い現代日本社会の空間でも、
仲間同士での絆があることで、
明るい希望を持ち、頑張る楽しさを感じられます。
この冬も楽しく元気にがんばっていきましょう。
(※そして、注意が必要なのは、中国武術の指導者の質を選ばないと効果の上がらないところもあるので、「三年かけても良師を探せ」という武術界にある言葉のように、効率よく効果の高い武術運動のできる指導者を選ぶことが最も重要です)