畠山重忠の鎧

今年も残すところ1週間。

今日から年末最期のレッスン週に入りました。

今年は私たちの武術活動全体で、手応えの大きかった1年で、この積み重ね3年間の実りを感じます。

実は私たちが一つの達成したかった目標は、

中国武術、太極拳、健身気功は当然中国が本場なので、我々の武術活動では「中国武術系運動の養成機関」の存在を確立するところにありました。

何故なら、日本国内の武術活動界というのは、スタイル、スタイルがまちまちで、

競技会や技能検定など、でも本場中国(※国際)の武術界と実際に直接連動して一貫した形式でのスタイルがなく、

各々バラバラで正しい中国武術的概念や理論、医学的養生観、価値観もまとまりがなく、各式流派や組織間でも、

本場中国の武術大会のように、みんなが皆大同団結して、ひとつの「武林」という世界観を持てず、

常にそれぞれが「我田引水」それぞれに「従面腹背」のような印象を感じていました。

今までは日本国内で「武術連合会」のようなものになって、

単練套路、対打套路、伝統武術系、散打、推手、それぞれの競技会を一緒に行って、

お互いにない可能性を補い合いながらも高めあって、交流し合って、

互いが相互発展していくものを願っていました。


しかしながら、日本国内では、私からのIT経由での発奮からのメッセージも誰にも届くところはなく、

そうした気配も動きも感じるものはなく、

むしろ、そういうことすら望んでいなくて、

逆にインターネット社会になってから更に「我田引水」のレベルアップ版「我組織的な田圃への引水」のようになっていくのを感じました。

いかりや長介さんではないですが「駄目だこりゃ」

という所感を持ち、準備は実は8年前の「2007年」から始め、

3年前の「2012年」から項目別、年代別での「新時代チーム」を組閣し、

散打、推手を除く項目で、上海・香港、そして今年のシンガポールでの国際武術大会で、

単練套路、対打套路、伝統武術系種目へ挑みました。

そして国際標準化された「中国武術段位制」と連動し、太極拳項目は、

今現在の国際大会ルールでは、年代別になり、

伝統6流派「陳式、楊式、呉式、武式、孫式、和式」各伝統太極拳系でまとめて評価され、

それから「其の他太極拳」という項目で、

「伝統式太極拳套路」以外は各種式の「制定太極拳」や「総合太極拳」項目はすべて一緒にまとめられ全体的での太極拳技能、身体能力を「包括」されて審査されて評価をしていくようになりました。

(※中国国内でも、国際大会の開催地でも、上海、北京、天津、香港でも各地域特色で変わります。当然に散打、推手も体重別で行われており、現時点では中国、海外での国際武術大会はほぼ全スタイルで競技形式はまとまっています。※まとまっていないのは日本だけ)

その項目で、今年は龍身蛇形太極拳で「其の他太極拳」項目へ初チャレンジして、とてもいい感触を得られました。

これは私たちにとって「歴史的な追い風」が吹いてくれました。

この3年間は本当に常日頃の皆さんの頑張りで、各々が大会で勝ち取ったように、

私自身も嬉しく感じています。


こうして結果を残すことで言えるのは、

「井の中の蛙」あるいは、

「カリフラワーの中に住んでいる虫は、世界がカリフラワーだと思っている」

そういった方々の組織からは、一歩大きくリードできたと確信しています。

そして「インターネット時代」で、多くが普通にスマートフォンを持ち歩き何でも調べられる時代になりましたので、

この「10年間の記録」は簡単に調べられると思います。

私自身、今までで本当の多くの精神的労苦を背負ったことや、悔しくても忍耐して努力して、

「必ず報われる時が来る」

そう思っていました。

我々は規模が大きくなくても、少数精鋭の代表選手団で「日本人のみの組織体」でも、しっかりと成果を上げられたと感じています。


そしてこれからも、民間交流と学習で本場中国との交流も更に深め、相互発展を目指して、

楽しく仲良くやっていきたいと思います。


これからは更に、太極拳項目は「龍身蛇形太極拳」

伝統気功系は「華侘五禽戯」

そして健身気功では「八段錦」「五禽戯」「馬王堆導引術」

これらが私たちの「規定項目」になり、

当然、技能評価基準は今ユーチューブで「WUSHU DUANWEI」と打ち込めば沢山出て来るように世界標準式の「中国武術段位制套路1~6段」になります。

そして伝統武術項目、長拳は高難度動作を入れてのレベルアップ、を目指します。

この冬は今月前半から始めた散手は中国武術での武道稽古として用法と応用をしっかりと行い、今後は、短兵、対抗性推手を有意義・安全に各々の関心とペースの中でやっていきます。

(※人の持つ潜在的ストレス発散のために行うような野暮な殴り合いスポーツ等には興味がありません)

そして、毎年の交流会で実力を発揮して、

その評価を受けていくための評価基準は、当然に「本場中国」での国際大会にしたいので、

日本人は当然、あるいは外国籍で日本にいる皆さんも「本場中国」で、

技能評価を受けて、それを標準にすれば、何もこれからは問題はないと思います。


これからの将来が楽しみで、皆さんのレベルアップが楽しみで、

一緒に楽しく明るいライフワークが楽しみです。


よろしくお願い致します。