


今年も無事に年に一度の私たちのイベントの交流会が終わりました。
昨年から今年に上海の浦東地区の非物質文化遺産にされた龍身蛇形太極拳を普及活動に導入し、将来への「太極拳への想い」を高められるための新項目としました。
本家の瞿栄良老師の人柄や、太極拳の風格にとても刺激を受け、この1年間半ほどは随分と功を練りました。
私が想うに日本人は、これからもっともっと進化できることを信じています。
しかしながら「何か」が必ずなければ、そのものに心元ないように感じていました。
今回で交流会は8回目、初めの2回は練習場の体育館で行っていましたが、
地元の公会堂を活用して、2010年から同じ会場で6回を数えるようになりました。
やはり私自身も2011年の震災以後は特に「強くなければならない」と感じて、発奮するようにして打ち込むようになりました。
3年前の2012年は中国武術の道へ30年の記念に、日本武道回帰を思い、自らの中にまだ残る感覚に創編を加えて兵法剣術という新しい剣道を始めました。
世の中の不安定さや、人々への不信を絶つためには「自らを信じられるような稽古をこなすしかない」そう考えるようになりました。
今を思うに、最終的には中国も日本も武芸感覚は同じで、芸事は最期には同じところへ人間は落ち着くのでは、と感じています。
この夏は随分と鍛えられた感覚を持っています。
その得られた感覚をまた、皆様にお伝えできればいいな、と感じています。
ひとつの終わりはまたひとつの始まりに繋がる。
鴨長明の方丈記にある、
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまりたるためしなし」
芸もまた無常だからこそ、いいのかも知れません。
明後日は十五夜、仲秋の名月。
月も丸く満ちては、また欠けていく、自然はそのことの繰り返し、
この秋は、少しゆっくりと感じてみたい、そんなことを思いました・・・

