昨日は神奈川県立体育センターで行われた武術太極拳のジュニアオリンピック競技会の観覧に行きました。

会場は地元横浜からは1時間ほどなので今回はいいタイミングでした。

今年は7月にシンガポールの国際大会があるので、初めて参加される皆さんには大会でのイメージづくりとしての雰囲気を垣間見るのにいい機会と思って会場入りしました。

久しぶりに日本国内式の競技会を観覧し、約20年前ほどの選手時代での友人の皆さんとも再会できて嬉しかったです。

皆さん元気そうで何よりでした。

私たちは2002年から、ずっと本場中国での国際大会や研修、文化交流などの活動に力を入れて行っていて競技だけでなく、

養生、実用武術、横浜を拠点とした地域密着で健康増進のための普及活動も、ようやく最近安定してきて、次世代の育成にも今後意識を向けたいと思っています。

競技会は国内での国際第3套路が始まったのでそのレベル水準や判定基準を見て、今後国際大会での導入のこともイメージするのに良かったです。

競技会での内容で、私の視点での感想は、動作規格、協調性、勁力、精神、リズム、風格、跳躍の分野での所感は、

動作規格、協調性、リズム、跳躍は、ほぼ全体的にはよくできていたと感じました。

そして勁力、精神、風格の面でもっと個人個人での個性の「武術的強み」が出た方がいいように思います。

やはり競技規定套路の単練のみで伝統武術項目の練功や対打、散招技術を行うことのできる、指導者が少ないせいか、

やはり一番の印象は「勁力」と「攻防意識」の部分に「武術」としての技能の充実度の不足の感は否めないと思います。

競技会とは技を競う中で、より精進と努力を重ね、魅力を感じる選手同士での「高み」を目指す姿を観客は望みますし、面白ければ面白いほど人気も上がり、競技人口も増え、すべての関係者が恩恵を受けられます。

最近の世界中の各国では中国武術は、もう既にメジャー競技になりつつあるのが普通です。

今後日本ではどうなっていくか、というのは、その業界の組織の方針で決まってくると思います。

私達は毎年か隔年でずっとやってきた国際大会での印象と比べると、

本場中国の代表選手は全体的にバランスの取れた選手を出してくる場合、あるいは勁力、精神、リズム、風格の面で突出をしている選手を出してくるパターンがあると思います。

「全体的にバランスの取れた選手」が出てきた場合は、こうした日本国内競技団体での目指そうとしているスタイルでは2位、3位につけるチャンスはあると思いますが、

最近の傾向では「勁力、精神、リズム、風格の面で突出をしている選手」が出てきた場合は、その差が広がりすぎてしまい、

印象の面においても選手の演武が終わる前に相手がもう上になっている、という感覚を会場の観客も含めてはっきりと明確になることが多いです。

そうなると一度ランキングが下がったら、上がることが難しい世界でもあります。

その辺りは組織の技術委員会などで対策をしていると思いますので、応対を頑張っていくことでしょう。

そして現在の私は基本的にプロデューサーとしての役割をしていて、フィットネス指導者の養成、イベント、映像エンターテイメントなどの仕事を手掛けています。

今大会を見ていて若い選手たちは、ほとんどが皆真面目な好青年たちで非常に印象が良かったです。

中には「私達の活動に入ればもっとレベルが上がって好成績も取れて、プロの仕事もできるようになれるだろう」という可能性を感じる選手もいて、思わず、スカウトでもしようかと思いました(笑)

でも将来的に経済的な負担の大きいアマチュア競技を離れ、国際大会などでプロの連中と競い合ってレベルを上げて、同時に職業インストラクターとしてデビューして経済的恩恵を受けられるプロフェッショナルな生き方を目指す選手も多くなって欲しいように思います。

それを目指したくなった皆様は、是非お待ちしております(笑)

でもこうして裾野を広げて、だんだんと世間に認知を受けて関心を持つ方が広がり、武術愛好者が増えることを願っています。

そして、それは現在の日本政府の目指す「健康寿命」を延ばすための政策に合致していて、多くの武術運動項目の活動が広まり、心身が健全な健康な方々が増え、

多くの皆さんとの交流で人脈が広がり、生き甲斐や楽しみが益々多くなる人生設計はストレス社会といわれる現代日本では重要に感じます。


今回はプロデューサーとしての立場で勉強するものが多くありました。

大会運営関係者の皆様お疲れ様でした。

またよろしくお願い致します。