今日10月29日(水)より、日本橋高島屋で 「目で見えぬものを、いけよ」
第96回草月いけばな展が開催されました。
先日、あるクラブでの太極拳クラスでいつも一生懸命に頑張ってくださっているメンバーさんに華道家で、第96回草月いけばな展に作品を出品しているので、もし良かったら、ということで招待券を頂きました。
先週に上海から戻り、ちょうどいろいろと中国上海の先生からの今後の依頼があって、東京都内の観光地やお店などを久しぶりに、あちこち下見へと行きたいと思っていた矢先で、
本当の意味での「華ある世界」を感じられる、素晴らしいチャンスを頂きました。
いけばな 草月流といえば、勅使河原蒼風先生の、ご子息で勅使河原宏さんのプロデュースされた映画「利休」が、とても好きでした。
東京駅は何度も来ていましたが、日本橋高島屋は、初めて来ました。こうした機会が出来て、未だ来る機会のなかった場所へ来ることが出来るのは、好奇心の塊のような人間として嬉しいと思います。
日本橋高島屋は、横浜の元町付近や上海に似たイギリス風の建築物で何か好感を持ちました。
入り口にあった、現在の家元 勅使河原茜先生の作品。

館内は大盛況で活気に満ちていました。
やはり盛況になる理由は必ずあるのだな、という現代的感覚は解る気がしました。

私は門外漢なのですが、日本の茶道が好きでした。
職業インストラクターの道へ進む時、ちょうど三国連太郎さんが主演した映画「利休」と、三船敏郎さんが利休を演じた「千利休 本覺坊遺文」の両作品が好きで、
姉の知人に茶人の方がいて、お尋ねして、いろいろと芸事の指導のこととかのアドバイスを頂きたいのと「茶の湯」の実際を感じたい、ということをお願いしたら快諾して下さり、
そして「茶の湯」を実際に思えば合計にして体験を4回ほど、お邪魔させて頂きました。
その時に、まだ青二才の自分が、伝統日本文化の深さと難しさ、そして楽しさを教えて頂きました。
それから、変わらずの武術三昧。
いや、むしろ「日本人らしからぬ」生き方を宿命的な環境に深く深く入り込み、ずっと延々とこれまでにし続けて来ました。
そこに、迷いはありませんでした。
気付けば、そんなに長い時間が過ぎてしまったか・・
そんな感じでした。
今日は、そんな自分が、
「目で見えぬものを、いけよ」第96回草月いけばな展を拝観しているうちに、
あの「茶の湯」に感動した自分自身の「伝統的日本人気質」に瞬間的に一気に戻された不思議感覚でした・・
メンバーさんの作品を拝観しました。
私は門外漢なのですが、
直感で感じたのは「目で見えぬものを、いけよ」というテーマに、一番合致していたように思います。

あるいは、草月流の「草」と「月」にあるように、かつてはライトのない時代、権力者は多忙ゆえに明るい陽の指している時間に見られなくてでも、
日が落ちてからでも満月の夜の中ででも映えて安らぎを得られる素晴らしい作品だと思いました。
風流とは、そういうことをも指しているのだと私的には感じています。

会場でお会いできて、ゆっくりとお話しができる時間もあって楽しかったです。
こうした時間があることで、私自身が振り返ることのできる時間、
または同じ「芸道」に生きる人間の感覚の中での共感や意外な接点の共通点、あるいは新たな発見があったのは、とても嬉しく感じられました。
途中、勅使河原蒼風先生の著書、「花伝書」を頂きました。
「いけばな」のある空間というのは、とても素晴らしく、
本当に「華やか」で「香り」あり、「緑」あり、
「人々」も鮮やかに「生きている世界」であり、
それは武術界でも同じく、生きているからこそ、
「生き甲斐」と意外なことにも、草のつるにも似た複雑な様々なものごとの関係でのしがらみと、
まさしく生き物ゆえの宿命としての「陰陽」「相反」「矛盾」
しかし、それもまた「自然の姿」
もう少し時間があったら良かったのですが、とても素晴らしいインスピレーションが高められた時間になりました。
頂いた勅使河原蒼風先生の著書での花伝書を拝見して、その中にある文言があって驚きました。
第一部の最期に、
草月を創流したのは二十五歳のときだが、世のいけばな全部に不満と絶望をと感じて行動した。
いっさいがはっきりしていたから、いま四十年を経って考えると、そのときの自分の鮮やかさが、なつかしさ しきりである。
未来に生きようとする若さというものは、尊いと思う。
しかし、いまも自分は、創流の心に反するところはない。
これからも同じ想いを貫き通す生涯なのだ。
自分の流をおこした心が世俗に狂い、理念が曖昧になればなど考えるさえ恥である。
いつまでも、囚われず、自在でありたい。
今までに自分は何かしら、単独で勝手にやってきていたこと故に実は「うしろめたさ」のような感覚があったのですが、ここで大きく払拭できました。
また一人、偉大な師が出来たように感じています。
感謝です、有難う御座いました!
第96回草月いけばな展が開催されました。
先日、あるクラブでの太極拳クラスでいつも一生懸命に頑張ってくださっているメンバーさんに華道家で、第96回草月いけばな展に作品を出品しているので、もし良かったら、ということで招待券を頂きました。
先週に上海から戻り、ちょうどいろいろと中国上海の先生からの今後の依頼があって、東京都内の観光地やお店などを久しぶりに、あちこち下見へと行きたいと思っていた矢先で、
本当の意味での「華ある世界」を感じられる、素晴らしいチャンスを頂きました。
いけばな 草月流といえば、勅使河原蒼風先生の、ご子息で勅使河原宏さんのプロデュースされた映画「利休」が、とても好きでした。
東京駅は何度も来ていましたが、日本橋高島屋は、初めて来ました。こうした機会が出来て、未だ来る機会のなかった場所へ来ることが出来るのは、好奇心の塊のような人間として嬉しいと思います。
日本橋高島屋は、横浜の元町付近や上海に似たイギリス風の建築物で何か好感を持ちました。
入り口にあった、現在の家元 勅使河原茜先生の作品。

館内は大盛況で活気に満ちていました。
やはり盛況になる理由は必ずあるのだな、という現代的感覚は解る気がしました。

私は門外漢なのですが、日本の茶道が好きでした。
職業インストラクターの道へ進む時、ちょうど三国連太郎さんが主演した映画「利休」と、三船敏郎さんが利休を演じた「千利休 本覺坊遺文」の両作品が好きで、
姉の知人に茶人の方がいて、お尋ねして、いろいろと芸事の指導のこととかのアドバイスを頂きたいのと「茶の湯」の実際を感じたい、ということをお願いしたら快諾して下さり、
そして「茶の湯」を実際に思えば合計にして体験を4回ほど、お邪魔させて頂きました。
その時に、まだ青二才の自分が、伝統日本文化の深さと難しさ、そして楽しさを教えて頂きました。
それから、変わらずの武術三昧。
いや、むしろ「日本人らしからぬ」生き方を宿命的な環境に深く深く入り込み、ずっと延々とこれまでにし続けて来ました。
そこに、迷いはありませんでした。
気付けば、そんなに長い時間が過ぎてしまったか・・
そんな感じでした。
今日は、そんな自分が、
「目で見えぬものを、いけよ」第96回草月いけばな展を拝観しているうちに、
あの「茶の湯」に感動した自分自身の「伝統的日本人気質」に瞬間的に一気に戻された不思議感覚でした・・
メンバーさんの作品を拝観しました。
私は門外漢なのですが、
直感で感じたのは「目で見えぬものを、いけよ」というテーマに、一番合致していたように思います。

あるいは、草月流の「草」と「月」にあるように、かつてはライトのない時代、権力者は多忙ゆえに明るい陽の指している時間に見られなくてでも、
日が落ちてからでも満月の夜の中ででも映えて安らぎを得られる素晴らしい作品だと思いました。
風流とは、そういうことをも指しているのだと私的には感じています。

会場でお会いできて、ゆっくりとお話しができる時間もあって楽しかったです。
こうした時間があることで、私自身が振り返ることのできる時間、
または同じ「芸道」に生きる人間の感覚の中での共感や意外な接点の共通点、あるいは新たな発見があったのは、とても嬉しく感じられました。
途中、勅使河原蒼風先生の著書、「花伝書」を頂きました。
「いけばな」のある空間というのは、とても素晴らしく、
本当に「華やか」で「香り」あり、「緑」あり、
「人々」も鮮やかに「生きている世界」であり、
それは武術界でも同じく、生きているからこそ、
「生き甲斐」と意外なことにも、草のつるにも似た複雑な様々なものごとの関係でのしがらみと、
まさしく生き物ゆえの宿命としての「陰陽」「相反」「矛盾」
しかし、それもまた「自然の姿」
もう少し時間があったら良かったのですが、とても素晴らしいインスピレーションが高められた時間になりました。
頂いた勅使河原蒼風先生の著書での花伝書を拝見して、その中にある文言があって驚きました。
第一部の最期に、
草月を創流したのは二十五歳のときだが、世のいけばな全部に不満と絶望をと感じて行動した。
いっさいがはっきりしていたから、いま四十年を経って考えると、そのときの自分の鮮やかさが、なつかしさ しきりである。
未来に生きようとする若さというものは、尊いと思う。
しかし、いまも自分は、創流の心に反するところはない。
これからも同じ想いを貫き通す生涯なのだ。
自分の流をおこした心が世俗に狂い、理念が曖昧になればなど考えるさえ恥である。
いつまでも、囚われず、自在でありたい。
今までに自分は何かしら、単独で勝手にやってきていたこと故に実は「うしろめたさ」のような感覚があったのですが、ここで大きく払拭できました。
また一人、偉大な師が出来たように感じています。
感謝です、有難う御座いました!